<薬屋のひとりごと>猫猫と壬氏の“間接キス”に視聴者興奮「ドキドキして寝れない」、アニオリ描写と挿入歌も
日向夏のライトノベルをアニメ化した「薬屋のひとりごと」(毎週土曜深夜0:55-1:25、日本テレビ系/ABEMA・ディズニープラス・Huluほかにて配信)。12月23日に放送された第1クールの最終回となる第12話では、猫猫と壬氏の“間接キス”に興奮が隠しきれない視聴者の声が多く挙がった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】後宮を去ったあと、思いがけない場所で壬氏(CV.大塚剛央)と出会う猫猫(CV.悠木碧) ■「薬屋のひとりごと」とは 同作は、日向夏の小説を原作とする後宮謎解きエンターテインメント。小説は「ヒーロー文庫」(イマジカインフォス)より刊行中で、「ビッグガンガン」(スクウェア・エニックス)および「サンデーGX」(小学館)でのコミカライズも展開されており、シリーズ累計2400万部を突破。中世の東洋を舞台に、「毒見役」の少女・猫猫が宮中で起こるさまざまな難事件を次々に解決する姿を描く。 TVアニメは長沼範裕監督(「魔法使いの嫁」や「劇場版 弱虫ペダル(2015)」など)のもと、TOHO animation STUDIOとOLM(「オッドタクシー」や「古見さんは、コミュ症です。」など)がタッグを組みアニメーション制作を担当。CVは猫猫役を悠木碧、壬氏役を大塚剛央が務める。 ■猫猫がまさかの解雇? 園遊会で里樹妃(CV:木野日菜)に毒を持ったのが、阿多妃(CV:甲斐田裕子)の侍女頭・風明(CV:日高のり子)であることを突き止めた猫猫。風明は絞首刑に処され、彼女の親族やその関係者も処罰の対象となった。 壬氏は名簿の中に猫猫の名前があることに気づく。薬草採取中に人さらいにあった猫猫が売り飛ばされた先は、風明の実家と取引がある商家だったのだ。そのため、通常は解雇となるが、猫猫のことを憎からず思っている壬氏は頭を悩ませる。 高順(CV:小西克幸)がそれとなく提案するように、壬氏が望めばこの事実を隠蔽し、猫猫を後宮に留めておくこともできる。しかし、本人がそれを望んでいなかったとしたら? 宦官である壬氏が取り仕切る後宮で、数多いる下女の一人として働く猫猫。立場の違いを十分に理解している彼女に壬氏は、これまでも度々距離を置かれてきた。その溝が自分の判断でより深まるかもしれないと思ったら、壬氏は怖くて仕方がない。 「都合のよい駒ではなかったのですか?」と高順に問われる壬氏。最初は確かにそうだった。からかって遊んでいたのも、返ってくる反応が面白かったから。だが、猫猫の人となりを知り、壬氏の中で少しずつ単なるおもちゃ以上の思い入れが増していったのだ。 ■猫猫と壬氏の間接キス 一方、小蘭(CV:久野美咲)から風明の関係者が大量解雇されているという話を聞いた猫猫は嫌な予感がして壬氏の元を訪ねる。 猫猫にはやり手婆への借金があった。里帰りの際に李白(CV:赤羽根健治)を緑青館に送り込んだが、まだまだ貸しは返せていない。もし今、解雇されれば、妓女にさせられると思った猫猫は壬氏にどうにか解雇を免じてもらえるように頼む。しかし、自分の立場をわきまえている猫猫は媚びへつらうことを避けたため、後宮に残りたいという気持ちは壬氏に伝わらず、結局は解雇となってしまうのだった。 その翌週、お世話になった人たちへの挨拶を済ませ、花街に帰っていった猫猫。せめてもの温情として壬氏が退職金を弾んでくれたことですぐに妓楼に売り飛ばされることはなかったが、三姫の引き立て役として貴人の宴に参加することに。そこにいたのはなんと、壬氏だった。 猫猫が後宮を去ってからというものの、廃人のようになっていた壬氏。綺麗に着飾った猫猫の存在に気がついた途端、彼の顔には生気が蘇った。久しぶりの対面となった2人はそこが後宮ではないからなのか、立場の違いからも解放されて本音で語り合う。その中で壬氏は猫猫が後宮勤めも悪くないと感じていたことを知る。 そんな口下手で不器用な性格の猫猫を愛しく思いながら、壬氏は指先で彼女の唇に触れる。さらには、口紅の跡がついた指を自分の唇にそっと当てるのだった。これには、いつもはクールな猫猫も照れを隠せない。いたずらな笑みを浮かべる壬氏から思わず目をそらした猫猫。それを目撃していた三姫たちから彼女は壬氏との関係をしつこく追求された。 ■アニメオリジナルのシーンも! 後日、風呂屋でやり手婆から後宮に戻るのかと聞かれる猫猫。まだ自分の気持ちがよくわからない猫猫はその夜、夜風に当たりながら後宮での日々に想いを馳せる。壬氏に目をかけられてからというものの、猫猫は様々な事件に巻き込まれてきた。 帝の子を成すための場所として、宮廷の中に設けられた後宮。一見華やかだが、嫉妬や欲望、愛憎が渦巻くそこは猫猫が生まれ育った花街と変わらない。負の感情が膨らみきった先にある人の死にも猫猫はたくさん目の当たりにしてきた。油断していたら、いつ寝首をかかれるかもわからない。そんな場所だからこそ、心と心を通わせることができる人と出会う歓びもある。 猫猫がこれまでの日々を振り返るシーンはアニメオリジナル。きしかな子が歌う挿入歌「雪中花」の切なくあたたかなメロディと映像美も相まって感慨深い場面となった。後日、壬氏が再び花街を訪れ、やり手婆も目が眩む金子で猫猫を身請けする。猫猫も壬氏が持ってきた虫から生える奇妙な草に心を奪われ、後宮へ戻ることに決めた。 第1クールの最終回となった「薬屋のひとりごと」第12話。原作小説の“後宮編”がこれで全て映像化されたことになり、2024年1月6日から始まる第2クールでは続く“宮廷編”が始まる。SNSでは、「1クール最終回たまらーーーーん」「今まですれ違っていた"言葉が揃う"という意味でもラストの間接キスはロマンチックだった」「壬氏様にドキドキさせられたせいで寝れないわ」「今まで壬氏の行動にドン引きか嫌悪しか出してこなかった猫猫が間接キッス見て初めて恥じらっちゃうのが最高なんですわ」といった最終回への感想や、「後半クールで彼女の生い立ちも分かるのかしら」「2クール目も楽しみ!」「2クール目も綺麗で残酷な"ひとりごと"を是非聞かせてほしい」という第2クールへの期待も寄せられた。 ※日高のり子の高は、正しくは「はしごだか」 ◆文=苫とり子