火野正平さん 最後の出演映画「ラストマイル」が追悼“影の主役”と呼んだ脚本の野木氏も「もっと…」
俳優の火野正平(本名・二瓶康一=にへい・こういち)さんが、14日に死去したことが分かった。75歳。火野さんの最後の出演作となった8月公開の映画「ラストマイル」(監督塚原あゆ子)が公式SNSを通じ、火野さんを追悼した。 【写真】たくさんの緑で囲まれた火野正平さんの祭壇(家族提供) 同作は女優の満島ひかり主演で今年8月に公開された映画。累計興行収入50億超の大ヒットを記録した。火野さんは薄給でも仕事に誇りを持つ実直な委託ドライバーを演じ、脚本を手掛けた野木亜紀子氏も“影の主役”と説明していた。 公式は「『ラストマイル』に佐野昭役でご出演頂いた、火野正平さんが11月14日に逝去されました」と訃報を伝え「撮影中は沢山の楽しいお話をしてくださり、現場はいつも笑いに包まれていました。火野さんには本当にたくさんのことを学ばせて頂き、感謝しかありません」と、火野さんの人柄をしのび感謝。「ご冥福をお祈りいたします」と記した。 脚本の野木氏も自身の公式Xを更新し「火野さんにはこれまで三作品ご出演いただきました。これからも、もっともっと演じてもらいたかった。ありがとうございました。安らかにお眠りください」と追悼コメントをつづった。 火野さんは12歳の頃から「劇団こまどり」に所属。1962年にフジテレビ「少年探偵団」でデビューした。73年のNHK大河ドラマ「国盗り物語」の羽柴秀吉役が当たり役となり、多くのドラマや映画に出演した。俳優以外にも歌手としてマルチに活躍。2011年にスタートしたNHK BS「にっぽん縦断 こころ旅」で旅人を務め、今年9月に腰部の圧迫骨折で出演を見送るまで14年間、出演を続けていた。