「クラフトナイフで刺し、凶器は海へ捨てた」加古川女児殺害の容疑者、任意調べで供述
兵庫県加古川市で平成19年10月、小学2年の女児=当時(7)=を殺害したとして、殺人容疑で逮捕された勝田州彦(くにひこ)容疑者(45)が、逮捕前の兵庫県警の任意聴取に「クラフトナイフで刺した」という趣旨の供述をしていたことが29日、捜査関係者への取材で分かった。凶器として使用したナイフは海に捨てたなどとも説明しており、県警が詳しい経緯を調べている。 【ひと目でわかる】勝田州彦容疑者をめぐる事件の経過 勝田容疑者はこれまでの県警の任意聴取に「好みの女児を探して刺した」などと女児殺害への関与を認める供述をしていたが、殺人容疑で逮捕された後の調べには黙秘している。 女児は19年10月16日午後6時過ぎ、自宅近くの公園で遊んでから自転車で帰宅し、家に入る直前に襲われた。女児は胸などを複数回刺され、搬送先で死亡した。凶器は見つかっておらず、有力な目撃情報もない。 捜査関係者によると、勝田容疑者は、女児の正面から2回刺したと説明。女児の傷口の状況などから、犯行には薄い片刃のナイフが使われた可能性があるという。勝田容疑者は加古川市の事件前に、工作やアウトドアに使われる小型のクラフトナイフをホームセンターで購入したという趣旨の説明もしている。 県警は今年5月以降、16年の岡山県津山市の女児殺害事件で服役中の勝田容疑者を任意聴取。今月7日、18年に兵庫県たつの市で起きた女児殺人未遂事件で逮捕し、27日に加古川市の事件で再逮捕した。 勝田容疑者は任意聴取の段階で、たつの市と加古川市の事件への関与を認めており、自供内容が客観的な状況と矛盾しないことから、県警は供述の信用性は高いと判断。連続女児襲撃事件とみて全容解明を急いでいる。