トランプ政権へ移行本格化 政府に経費負担求めず「税金節約」誇示
トランプ次期米大統領の政権移行チームは26日、バイデン政権との間で、政府部局と次期政権チームとの情報共有や業務引き継ぎを可能にする覚書を締結した。これにより、政権移行手続きが本格化する。 米メディアによると、引き継ぎに関する覚書は大統領選前に締結するのが慣例だ。だが、トランプ氏の政権移行チームはこれまで独自に作業を進めていた。それでは、政府の現状把握や今後の政策にかかる費用・人員の見積もりなどが困難なため、バイデン政権側は早期の締結を促していた。 一方、政権移行チームは26日、政府一般調達局(GSA)からの公的支援を受けない方針を公表した。「納税者が苦労して得たお金を節約するというトランプ氏の約束に沿ったものだ」とアピールしている。 トランプ氏のチームは、GSAからの720万ドル(約11億円)の経費負担、政府庁舎の使用、技術支援は求めないと表明。連邦捜査局(FBI)による高官候補者の身元調査を活用するのに必要な司法省との協定も締結せず、「自給自足の活動」(トランプ陣営の声明)にこだわりを見せている。【ワシントン秋山信一】