ブッポウソウ 中に入って卵産んで 小学生らが村内に巣箱設置 長野県天龍村
長野県天龍村天龍小学校の3~6年生17人が11日、毎年5月初旬に飛来する渡り鳥「ブッポウソウ」の巣箱を村内14カ所に設置した。住民有志でつくる「ブッポウソウを守る会」のメンバーや村職員、地元事業者などが協力。今年もブッポウソウが巣箱の中で卵を産むことを願い、一生懸命に作業した。 村鳥で県の特別天然記念物にも指定されているブッポウソウの保護を目的に、1998(平成10)年から続ける活動。巣箱作りをはじめ、設置、観察、営巣後の回収など1年を通して行っている。 この日は、2月下旬に村産木材を使って全校児童で手作りした巣箱のうち約20個を、2つの班に分かれて村内各所に設置した。橋のアーチ上部への取り付けには高所作業車を使用。児童も乗り込み、高いところでの作業を手伝うとともに、巣箱に入るブッポウソウの視点を体験した。 3年の児童(8)は「高いところはちょっと怖くてどきどきしたけど、いい体験ができた」と話し、ブッポウソウが巣箱に入るよう願った。作業を見守った永嶺誠一村長も「子どもたちが一生懸命に設置した巣箱で営巣してくれれば」と期待した。 昨年は5月4日に村役場への飛来を確認。以降は各所の巣箱でつがいとなり、産卵、ふ化、給餌に飛び交う姿が見られ、7月中に全ての鳥が巣立った。