トランプ氏、大統領免責特権の宣言を最高裁に要請-議会襲撃事件巡り
(ブルームバーグ): トランプ前米大統領は2020年の選挙結果を覆そうとした罪で起訴された事件を巡り、大統領は刑事訴追を免除されるとの宣言を連邦最高裁判所に求めた。11月の大統領選まで公判を回避する狙いがある。
トランプ氏の弁護団は52ページに及ぶ提出書類の中で、2021年1月6日の米議事堂襲撃事件に至るまでの行為は大統領として在任中の権限内で行われたものであり、トランプ氏を起訴することはできないと主張。
「大統領の免責特権が否定されれば、将来のすべての大統領は在任中、事実上の恐喝や脅しによって能力を奪われ、退任後も何年にもわたり政敵によってトラウマに苦しめられる」と述べた。
最高裁はトランプ前大統領が主張する大統領免責特権について、4月25日に口頭弁論の予定を設定しており、争点の内容と同様にタイミングも重要になっている。ジャック・スミス特別検察官にとっては、トランプ氏を今年裁判にかける望みをつなぐには迅速かつ決定的な勝利が必要となる。
トランプ氏が主張する大統領免責特権、米最高裁は4月25日に口頭弁論
トランプ氏はすべての刑事裁判について、選挙後までの先延ばしを狙っている。裁判が決着する前にトランプ氏が返り咲きを果たせば、この事件に関して、起訴取り下げを司法省に命じるという異例の措置に踏み切る可能性がある。トランプ氏はこの事件を含め、4件で起訴されている。
原題:Trump Asks Supreme Court to Immunize Him From Jan. 6 Charges(抜粋)
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Greg Stohr