オフィスとデザインスタジオを完全再現 ポール・スミスの発想の源を探る
「ポール・スミス展~HELLO,MY NAME IS PAUL SMITH」が8月23日まで上野の森美術館(東京都台東区)で開催されている。同展は2013年11月に英国ロンドンのデザイン・ミュージアムで人気を博した展覧会の日本巡回展となる。 サー・ポール・スミス(1946年生まれ)は現在、約70の国と地域で展開する世界的ブランド「ポール・スミス」の英国出身デザイナー。16歳で服飾の倉庫で働きはじめ、アートスクールに通う学生との交流をきっかけに建築やデザイン、ファッション、芸術などにも親しむようになる。1970年にロンドン・ノッティンガムの裏通りに小さな店を構えたのが、デザイナーとしての第一歩だった。 同展では記念すべき「ポール・スミス1号店」や初のショールームとなったパリの「ホテルのベッドルーム」の再現や当時のエピソードを紹介している。現在のポールのインスピレーションの源を感じるのには「ポールのオフィス」と「デザインスタジオ」を見るといい。どちらも細部に渡り、完全再現されているという。雑然と置かれた本や書類、小物類、デザイン道具などすべてその空間にあるものすべてが一つの作品のようになっている。
ほかには「ポールの頭の中」と題した映像インスタレーションをはじめ、過去のコレクションから2016年春夏コレクション、ファッション以外のコラボレーション作品やファンから届いた一風変わったプレゼントなども紹介している。 デザイナー、ポール・スミスの誕生から現在に至るまでのさまざまな作品に触れられるだけでなく、彼の洞察力やインスピレーションの源を惜しげもなく公開している。
また、入場者にはピンク色のイヤホンがプレゼントされる。スマートフォンに接続し、各所でQRコードを読み取ると、同展のナビゲーターを務める俳優・松田翔太さんの音声ガイドが無料で聴ける。 【入館料】一般1500円(1300円)、高校・大学生1200円(1000円)、小・中学生500円(300円)※( )は20名以上の団体料金【開館時間】午前11時~午後6時(金曜日は午後8時まで)※入館は閉館の30分前まで、詳細は公式サイトを参照のこと。