国債費、過去最大を更新へ 25.2兆円から上振れ
政府の2024年度当初予算案で、国の借金である国債の返済費と利払い費を合わせた国債費が過去最大だった23年度当初の25兆2503億円を上回る見通しとなったことが18日、分かった。国債発行残高の拡大に加え、日銀の金融政策修正を背景にした金利の上昇基調を受け、利払い費の算出に使う想定金利を23年度の1.1%から引き上げることが響く。想定金利の引き上げは17年ぶりで、国債費は兆円単位で増える可能性がある。 政府は22日の予算案の閣議決定を目指し、編成作業は大詰めを迎えている。防衛費や社会保障費も増える方向で、利払い負担の増加が懸念される中でも歳出を税収で賄いきれず、さらなる国債発行に頼る財政構造が続く見通しだ。 国債費は、国債残高の膨張が続く中、当初予算ベースでは23年度まで3年連続で拡大。23年度は歳出総額の2割超を占めた。普通国債の残高は今年9月末時点で1027兆4129億円に達しており、返済費と利払いが重くのしかかる。