ウルフ・アロン、五輪直前の異例の全日本出場は断念「ギリギリまで悩んだ」国際大会を優先、東京予選エントリーも欠場へ
柔道男子100キロ級でパリ五輪代表に内定した東京五輪金メダルのウルフ・アロン(28)=パーク24=が8日、都内で行われた男子代表の強化合宿で取材に応じた。今夏に五輪を控える中、体重無差別で日本一を争う全日本選手権(4月29日・日本武道館)への出場にも意欲を示し、予選となる東京都選手権(17日・東京武道館)のトーナメント表にも名を連ねたが、「出ません」と断念することを表明。「予定を色々考えたり相談して、(世界ランクの)ポイントのために試合を積まなきゃいけないところを考えた」と、五輪本番でのシード権を見据えて国際大会を優先することを明かした。 全日本へは出場義務もなく代表選考にも関わらないものの、19年全日本王者は「(体重無差別の)全日本で優勝するだけの力がないと100キロ級の外国選手には通用しない」と、異例かつ至高の腕試しプランをぶち上げていた。ただ、3~4月に予定されている国際大会に出場する場合、1カ月半の間に国内外で3大会という超過酷スケジュールとなる可能性もあった。 「(全日本挑戦は)ギリギリまで悩んだところではあるが、今年1番何が大事なのかを考えた。また来年もチャンスがあるので、今年は五輪に全部集中してやっていこうかなという風に切り替えた」と説明。長く不振だったウルフは2月のGSパリ大会を制して五輪切符をつかんだものの、世界ランクで現在は五輪出場圏内ギリギリという状況だけに「ポイントとしても、シードを獲得した上で五輪というところを今年は狙っていく」と表明した。