アジアからアフリカまで 信州大留学生が伝統衣装でファッションショー
THE PAGE
長野市の信州大学工学部で15日、留学生たちのファッションショーがあり、民族色豊かな衣装が喝采を浴びました。工学部の大学祭「光芒(こうぼう)祭」の目玉イベントで今年で3回目。故国を離れて学ぶ留学生たちは、久しぶりに着る伝統衣装に誇らしげな微笑を浮かべていました。
民族色豊かに12か国
ファッションショーに参加したのは韓国、モンゴル、パラグアイ、アメリカ、中国、ベトナム、マレーシア、ネパール、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、サウジアラビアの12か国の男女留学生。 色鮮やかな民族衣装が次々に登場すると、会場からは大きな拍手と掛け声が。司会がそれぞれの衣装の歴史や特徴を丁寧に紹介。厚手の木綿でできているケニアの民族衣装「ブーブー」では「大量生産できないので、あつらえで作ります」と説明すると「いいね」などと声が上がっていました。
中国服の女性が登場すると男子学生から歓声が上がり、和服姿で司会していた男子留学生が「男子は盛り上がりますねえ」と冷やかすなど巧みな運び。民族衣装の女性の歌や、それぞれの国の「ありがとう」の言葉を紹介して締めくくりました。 工学部の留学生は18か国の84人が在籍しており、信州大学全学部では43カ国から351人の留学生が学んでいます。
留学生を担当している工学部の藤田あき美・基礎工学教育部門講師は「こうしたイベントを通じて留学生たちが地元の人たちとつながることができればうれしい。日本人学生にとってもグローバルな世界を知る機会になる」と話しています。 留学生が日本に来るときは「必ず自国の民族衣装を持ってきなさい」と指示するという藤田講師。民族衣装を思い出すことは、慣れない日本の暮らしの励ましのきっかけにもなっているようです。
----------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説