フィリピン副大統領の弾劾、市民団体や宗教指導者が申し立て
Mikhail Flores [マニラ 2日 ロイター] - フィリピンの市民活動家や宗教指導者らは2日、サラ・ドゥテルテ副大統領を汚職や不正蓄財、職務怠慢など24の理由で弾劾訴追するよう下院に申し立てた。 ドゥテルテ前大統領の長女であるサラ氏はマルコス大統領と対立しており、不正支出を巡って下院で調査を受けている。サラ氏は11月23日、自分が殺された場合にマルコス氏やその妻らを殺害するための殺し屋を雇ったとも発言している。 野党代表は申し立てへの支持を表明した。 下院はマルコス氏の支持者らで占められているため、弾劾訴追は下院で承認され、上院で弾劾裁判が行われる可能性がある。 ただマルコス大統領は11月29日、サラ氏の弾劾を申し立てても議会を混乱させるだけで国民のためにならないと発言し、一部議員から批判を浴びた。 フィリピン大学の政治学教授、ジャン・エンシナスフランコ氏は弾劾訴追申し立てについて、議会にサラ氏を弾劾する胆力があるか否かの試金石になると述べた。