箱根路の往路と復路でコースが異なる区間はどこか…10区間、217キロ余りの長丁場
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が2025年1月2、3日に行われる。往路107・5キロ、復路109・6キロの10区間、計217・1キロを走る箱根駅伝は、各区間でハーフマラソンに匹敵する距離をたすきでつなぐレースだ。そのうちで、往路と復路のコースが異なる区間がある。(デジタル編集部) 【図】箱根駅伝、コースの見どころ
まずは1区(21・3キロ)と10区(23・0キロ)だ。1区は、東京・大手町の読売新聞社前をスタートしてすぐに日比谷通りを進み、JR田町駅近くの芝5丁目交差点で第一京浜に入って南下し、横浜市の鶴見中継所を目指す。これに対して復路の10区では、日比谷通りを戻ってきたランナーが20キロ先の馬場先門で右折し、東京駅を迂回する形で中央通りを京橋から日本橋に回り込み、大手町に戻るルートを走る。1999年の第75回大会からルートが変更され、区間距離が1・7キロ伸びた。
「日本橋通過は、東海道を走る箱根駅伝にも意義あり」
変更については、「日本橋」改築88周年記念行事の一環として地元企業などで構成する「日本橋保存会」から要望があったためで、「箱根駅伝100回大会記念誌」(関東学生陸上競技連盟)によると「距離延長による負担に賛否両論があり、議論が重ねられたが、東海道を走る箱根駅伝が起点となる日本橋を通るということの意義や、選手強化にも効果があるとの判断から決定に至った」とある。従来は距離も短く、さほど重視されなかったが、新10区は一気に重要区間へと認識されるようになった。
4区(20・9キロ)と7区(21・3キロ)は平塚と小田原を結ぶ区間だ。4区では、平塚市の国道134号線「唐ヶ原交差点」にある平塚中継所を出ると、間もなく海岸線を離れ、JR大磯駅入口の交差点を左折して国道1号線(東海道)に入り、小田原方向へと向かう。復路7区は、小田原方向から走ってきたランナーが大磯駅入口の交差点を直進して往路と違うルートを進み、東海道を越える陸橋を渡って海岸線の平塚中継所に至るコース。区間距離は4区よりも400メートルほど長くなる。
海がすぐ近くにある唯一の中継所
3区と4区、7区と8区をつなぐ平塚中継所は箱根駅伝の中では唯一、海がすぐ近くにある中継所だ。名前は「平塚中継所」だが、最寄りはJR大磯駅。歩いて15分ちょっとの場所にあり、人気の観戦スポットとしても知られている。