国民民主党が「石破」を見捨て「野田総理」に走る現実的な理由がヤバい《玉木財務相、大串官房長官の名前》
維新と立憲の接近
立憲民主党中心の政権となった場合、国民民主党の玉木雄一郎代表は政権の中枢に入る。 「財務省出身だから、財務相が有力でしょう。官房長官には、衆議院選挙大勝の立役者となった、立憲民主党の選対委員長、大串博志氏が適任でしょう。野田代表の最側近で、安定感があります。また、国民民主党にはそれ以外の閣僚ポストが複数まわってきます。委員長も同様ですね。そうなれば、当面党はしっかりまとまります」(前出・B氏) 一方、維新はどうなのか。馬場伸幸代表は選挙後の記者会見で 「連立に入ることはありません」 と述べている。しかし、維新はこれまで徹底的に立憲民主党を叩いてきたが、野田代表就任後、勉強会の講師として党に招くなど風向きがかわってきた。 維新の元国会議員秘書で、今年の東京都知事選、石丸伸二氏の旋風を巻き起こした選挙プランナー、藤川晋之介氏はこう語る。 「これまで維新は立憲民主党のことをボロクソに言ってきました。しかし先日、馬場代表と話したところ『野田代表となれば十分な話し合いができる』と言っていた。自公と組めば、閣僚入りは1人だけ、馬場代表のみです。実質的には自民党が牛耳ることになります。 一方、立憲民主党を中心とした連立に入るなら、閣僚ポストも増え、維新の政権与党として発言権も増す。馬場代表に『連立入りして大臣になれば』と酒の席で持ち掛けたら、『とんでもない』と言いながら、にっこりでした。やる気あると思います」
細川政権の再来か
立憲民主党幹部のひとりも、自身たっぷりにこう語る。 「ここまで勝てば政権交代も見えてくる。国民民主党、維新とも十分に組めるはず。それだけではなく、れいわ新撰組、社民党、参政党に加えて、日本保守党とも話し合いたい。7党連立に無所属からも入ってもらえれば、過半数を上回れる。うちか、自民党か、どちらが先に話をまとめきれるかだ。 自民党の安定感というが、野田代表は首相経験者です。2009年の政権交代で閣僚となった議員も、党内にはまだかなりいます。うちが連立政権を担えば、十分に安定した国政の運営ができます」 はじめての衆議院の総選挙にもかかわらず、議席を獲得した日本保守党。自民党への批判、保守層の票を取り込んだとみられる。日本保守党では唯一、小選挙区愛知1区で当選した前名古屋市長、河村たかし氏は言う。 「3議席とは、とてもありがたい支持を得た。感謝だ」 河村氏はがかつて、日本新党、新進党に在籍した当時は、細川護熙首相時代で政権交代も経験している。 「細川政権を経験した者としては、当時小沢一郎氏の剛腕で8党連立をまとめあげたことを思い出します。まだ小沢氏も元気なので、何か仕掛けはないのかな。日本保守党の立ち位置は、自民党はダメだと立ち上げた以上、当然『非自民』だ。 立憲民主党中心の連立に入る? そんなもの、まだわからんが、野田代表もよく知る仲だ。自民党の高市氏も新進党で一緒に『非自民』とやっていた。首班指名もすぐでしょう。しっかりと話し合いができればとは思っている」(河村氏) 自民党政権か、それとも政権交代か、今後の政局に注目だ。 【詳しくはこちら】『石破自民が無惨なボロ負け、「誰も気づかなかった本当の原因」とは…麻生太郎の陰謀でも、高市早苗のクーデターでもなかった』
現代ビジネス編集部