岡本玲主演映画『ひとりたび』、釜山国際映画祭コンペティション部門出品決定 2025年日本公開予定
岡本玲主演、上村奈帆脚本、石橋夕帆監督の映画『ひとりたび』が、10月2日(水)より開催予定の第29回釜山国際映画祭コンペティション部門への正式出品とワールドプレミア上映が決定。また、本作の国内配給が決まり、2025年に劇場公開を予定しています。 東京で働く32歳の美咲(岡本玲)は、10年間勤めていた会社に居づらくなり退職。将来が見えないまま実家に帰ることに。地元で開催 された同窓会で、初恋の相手が2年前に亡くなっていた事を知る美咲。空っぽであった美咲の心が、初恋の思い出で埋め尽くされていきます…。 仕事に恋愛、人生に行き詰まった30代の女性が学生時代に経験した「初恋」の記憶を頼りに、自分の人生を見つめ直す姿を描いた本作。主演は、2003年にモデルとしてキャリアをスタートさせ、主演作『茶飲友達』(2023 / 外山文治監督)ほか、ドラマ・映画・CM・舞台など多方面で活躍を広げる岡本玲。主人公と同年齢の役柄を等身大で演じています。監督は、初長編『左様なら』が全国20館以上で公開され、続く長編2作目となる『朝がくるとむなしくなる』では第18回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門「JAPAN CUTS AWARD」を受賞、台湾・韓国で劇場公開され年内にフランスでの公開を控えている石橋夕帆。そして脚本には、『市子』(2023 / 戸田彬弘監督)、自身で監督と脚本を務めた『三日月とネコ』(2024)、ドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法』などで注目を浴びる上村奈帆が参加しています。生まれが91年の岡本、90年の石橋、88年の上村という主人公と同世代の3名によって、30代女性が抱える将来への不安と過去の思い出との邂逅を繊細に紡がれていきます。 アジア最大級の映画祭で、作家性や個性の際立つ日本映画を発掘してきた釜山国際映画祭。本作がノミネートされたジソク部門(Jiseok部門)は、新人監督を対象としたニューカレンツ部門と並ぶコンペティション部門で、今年は本作を含む8本の作品がキム・ジソク賞を競います。日本から過去には、『羊の木』(2018 / 吉田大八監督)や『楽園』(2019 / 瀬々敬久監督)、前回は『市子』と『月』(2023 / 石井裕也監督)など話題作が出品されており、今年は石橋監督にとって長編3作目となる『ひとりたび』が選ばれました。今回、本作からは石橋夕帆監督の渡韓が決定しており、授賞式は10月11日(金)に開催されます。 [コメント] 「ひとりたび」が釜山国際映画祭で上映されることになり、驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。 3年前、喫茶店で企画書を手にし真っ直ぐな瞳で想いを伝えてくださった石橋監督の「ひとりたび」が、釜山国際映画祭という大舞台に羽ばたいて行くこと、とても嬉しく思います。 監督と一緒に、役とともに旅を続けてきました。 みなさんのこころへ届くことを心から祈っています。 ――岡本玲(主演) 3年前、主演の岡本玲さんにお会いして作品やお互いの事について、様々なお話をさせて頂きました。 やっと作品を形にできた事、そして大変光栄な事に釜山国際映画祭への正式出品が決まった事、心から嬉しいです…! 大人になると傷ついた事に向き合えなくて、自分の心に蓋をしてしまう事が多くなる気がします。 それでも、どんなにみっともなくとも、自分の中にある想いも執着も否定したくなくてこの作品を撮りました。 ワールドプレミアでどのようなご感想を頂けるか、今からとても楽しみです。 ――石橋夕帆(監督) 自分にとって否応なしに特別だったあの子にとって、では自分はどんな存在だったのだろう。 ほんの小さなきっかけだけで、あっという間に引き摺り戻されるあの頃の気持ち。 そんな記憶を手がかりに、石橋夕帆監督たちとともにつむいだオリジナル脚本。 みなさんと打ち合わせている時、一人で書いている時、毎回とてもとても楽しかった。 時々苦しくって、でもそれでいんだよね、と思えた。 石橋監督が見つめる景色、その完成がずっと楽しみでした。 試写会ではじめて鑑賞し、岡本玲さんをはじめ、キャストのみなさんが魅力的でずぅっと見つめていたい思いに掻き立てられました。 美しい映像にも引き込まれます。 『ひとりたび』を釜山国際映画祭でお披露目できること、胸がいっぱいです。 石橋夕帆監督、岡本玲さん、関係者のみなさん、心からおめでとうございます。うれしいなぁ。 一人でも多くの方に、彼女の旅が届きますように。 ――上村奈帆(脚本) (C)Ippo