日本酒や焼酎等の『伝統的酒造り』ユネスコ無形文化遺産登録へ 地震で被害受けた酒造店は手放しでは喜べず
石川テレビ
日本酒や焼酎などの「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録される見通しとなりました。酒造りが盛んな石川県。今回の知らせに能登半島地震で大きな被害を受けた酒蔵は? ★県酒造組合連合会 裏谷重寿専務理事: 「日本酒の伝統と文化が認められて非常に喜んでおります」 5日、ユネスコの無形文化遺産に登録される見込みとなった日本の「伝統的酒造り」。杜氏や蔵人などがこうじ菌を用い、日本各地の気候や風土に合わせて築き上げたもので、日本酒や焼酎、泡盛などの製造に受け継がれてきた伝統的な技術です。酒造りが盛んな石川県。この知らせに県酒造組合は… 県酒造組合連合会 裏谷重寿専務理事: 「世界的にもこの文化が認められれば輸出拡大にも結びつくものと非常に期待しております金沢とか石川県内の飲食店で日本酒も十分味わってもらうちょうどいい契機になるのかなと期待しております」 一方、こちらは輪島市朝市通りに店を構える日吉酒造店。酒造りに欠かせない井戸が地震で大きな被害を受け、復旧工事が行われていました。 日吉酒造店 日吉智社長: 「日本以外の国からも注目される可能性があるんだなという部分で自分の中でより酒造りをしていくという部分の意義にはなるのかなと」 もう一度、輪島で酒造りを行うため、奮闘中の日吉酒造店。文化遺産の登録に手放しでは喜んでいられないのも現実です。 日吉酒造店 日吉智社長: 「うちの蔵の再建という形で目途が見えてきた時にその部分も実感してくるのかなと」 能登半島地震で全ての酒蔵が全半壊の被害を受けた奥能登の酒造り。無形文化遺産への登録が、復興への光となるのでしょうか。「伝統的酒造り」は来月、パラグアイで開かれるユネスコ政府間委員会で正式に登録される見通しです。
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