石川と高橋（カメラ・岩田　大補）

◆バレーボール　ネーションズリーグ男子福岡大会　〇日本　（２５―２３、２５―２２、２５―１７）イラン●（４日、北九州市西日本総合展示場） 　１次リーグ第２週がホームで始まり、既にパリ五輪の出場権を持つ日本は、アジアの宿敵・イランを３―０で下し、４勝目（１敗）を挙げた。日本は福岡大会から合流した石川祐希主将（２８）＝ペルージャ＝と高橋藍（らん、２２）＝サントリー＝の“２枚看板”に加え、西田有志（２４）＝パナソニック＝の３人がチーム最多の１４得点。藍は第１セット（Ｓ）、第２Ｓともにセットポイントから決め切り、７６１９人満員の会場に歓喜を呼び込んだ。次は５日のドイツ戦に臨む。 　＊　＊　＊　＊ 　勝負を決定づけたのは石川だった。第２セット、１８―１８の場面で、関田のワンハンドでのバックトスを、ライトに走り込んだ石川が決めた。かなり難しいスパイクだったが、このビッグプレーが日本に勢いをつけた。さらに、石川の強烈なサーブがイランの守りを崩し、一気に２２―１８と引き離し、イランの戦意を喪失させた。 　石川、高橋藍の２人が入ることで、守備力がぐんと上がった。高橋藍のスパイクレシーブは非常に良かった。小川とリベロが２人いるように相手は感じたと思う。ビッグサーブを高橋藍がきちんとセッターに返し、石川が決めたりするなど、見せ場も多かった。 　やはり、石川が入ると、チームの雰囲気が締まる。作戦タイムでの他の選手とのコミュニケーションの取り方も、時間を有効に使っている。石川、高橋藍ともチームに合流して、そんなに時間はなかったと思うが、体のキレはいい。これからコンディショニングが上がれば、パフォーマンスはさらに上昇するはずだ。（０８年北京五輪男子代表監督・植田　辰哉）