「宿場町の活気」再び 北国街道野々市の市 4年ぶり通常開催
●歩行者天国恐竜が往来 地域活性化イベント「第11回北国街道野々市の市」(北國新聞社後援)は12日、野々市市本町の旧北國街道約400メートルを歩行者天国にして行われた。今年は4年ぶりに、コロナ禍前の通常規模に戻して実施。雨に見舞われる中、歴史を伝える文化財の建物や神社が立ち並ぶ街道には市内外から大勢の来場者が訪れ、かつて栄えた市場や宿場町を思わせる活気に包まれた。 「地域文化の継承と新しい挑戦」をテーマに取り組んだ。築86年の町家ではフラワーアレンジメントの展示を初めて実施し、指導者の越田善子さん(金沢市)と生徒約20人がコチョウランやガーベラなどを使った多彩な15点を出展した。昨秋閉館した旧本町児童館を会場に、「音楽の館」と銘打って石川ウィンズフィルハーモニックや劇団nonoがステージを披露し、家族連れらを楽しませた。 街道を雄大な姿で往来し、注目を集めたのは、ティラノサウルスを模した「うちのシロ」。金沢市の北村満さんが白いプラスチック製段ボールで作った、全長4・5メートル、高さ2メートルの恐竜型の着ぐるみで、尻尾を振りながらゆっくり歩くと子どもたちが歓声を上げた。 ●「力石」投げ競う 地元の伝説「弁慶の力石」にちなむ投てきコンテストは、雨のため会場をにぎわいの里ののいちカミーノに移して行われた。老若男女が大石に見立てた重さ約2キロの発泡スチロールを投げ、飛距離を競った。 飲食ブースでは本町6丁目と若松町の町内会が野々市市のキャラクター「のっティ」をラベルにデザインしたラムネを販売。市選管による投票体験コーナーも設けられた。 開会式では樫田彰久実行委員長があいさつし、粟貴章市長らが祝辞を述べた。