名器の音色、イタリアンとともに 八幡浜で「大橋ピアノ」音楽会(愛媛)
「幻のピアノ」と呼ばれる大橋ピアノを使った音楽会が2日、八幡浜市日土町の山あいにあるイタリアンレストラン「やまっと学舎」であった。約30人が食事を味わいながら、秋の山里に流れる音楽に耳を澄ませ和やかなひとときを過ごした。 大橋ピアノは、ピアノ設計・制作者の大橋幡岩が1958年に設立した「大橋ピアノ研究所」が95年の廃業まで製作したブランド。戦後の大量生産の中で国産材にこだわり一台一台手作りし、4639台を生産した。希少性から「幻のピアノ」と称される。 来場者は会場に響き渡る音色にうっとりし「上を向いて歩こう」を一緒に歌ったり、タンバリンや鈴で合いの手を入れたりして盛り上がった。夫婦で訪れた市内の男性(81)は「童心に返った気分。とても癒やされた」と笑顔を見せた。
愛媛新聞社