NPBで不振を極めた元阪神助っ人が証言 日韓両球界の違いは何か?「日本の投手たちの方が変化球がより低く、正確」
日本と韓国。アジアを代表する両球界の違いは何か――。かつて阪神でプレーした助っ人スラッガーが、実体験をもとにした興味深い持論を展開した。 【動画】打った瞬間の圧巻弾! 元阪神ロハスJr.の今の打撃を見る 証言したのは、今季からKBO(韓国プロ野球)リーグのKTウィズに4年ぶりに復帰したメル・ロハスJr.だ。 20年にKBOリーグで、打率.349、47本塁打、135打点、OPS1.097というハイアベレージを残してMVPに二冠王とMVPに輝いたロハスJr.。2021にはNPB複数球団による争奪戦の末に阪神へ入団。いわば「救世主」として大きな期待を背負っていたが、結果は鳴かず飛ばず……。NPBでの2年間で通算打率.220、17本塁打、48打点、OPS.697と成績は低迷。韓国球界二冠王の存在感を発揮できずに、契約満了による退団を余儀なくされた。 日本では失敗のレッテルを貼られたロハスJr.。彼は日韓の両球界の違いをどう捉えているのか。韓国の日刊紙『朝鮮日報』のインタビューに応じた33歳のベテラン助っ人は「過去3年間、韓国にいなかったから単純な比較は難しい」と前置きしたうえで、こう続けている。 「韓国の投手たちのレベルが以前よりも上がっていることは確かだ。それでも日本と比較すると、向こう(日本)の投手たちの球速の方が少し速く、落ちるボールに対するコントロールも良い。日本の投手たちの方が、変化球はより低く、正確に来る。全体的に大きな差はないと思うけど、細かい違いがある」 本領を発揮しきれなかった阪神時代を「悪い状態をそのまま引きずってしまった」と回顧するロハスJr.は、「2020年以降で僕は本当に色々な経験をした。それが成長するための礎になると思う」と語る。彼にとって不振に喘いだ日本での経験も野球人生の糧となっているようだ。 日韓両球界で酸いも甘い味わったロハスJr.。そんな貴重な経験を持つスラッガーが、ふたたび舞い戻った韓国で再起を遂げるかは実に興味深いところだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]