【血糖値630】糖尿病で「死を覚悟」したグレート義太夫…46歳のときの「医師の言葉スルー」を今も後悔
糖尿病は、自覚症状が出たときにはかなり進行しているもの。もし似た自覚症状があれば、一刻も早く病院へ! 【写真あり】思い浮かぶ「グレート義太夫」過去の姿!公式プロフィルで110kgだったころ グレート義太夫は36歳のときに自宅で倒れ、糖尿病だと診断された。前年に、父を糖尿病からくる腹部大動脈瘤で亡くしたばかりだった。 「のどが渇いたりトイレが近くなったりしていて、すでに病状が進行していたんですよね。110kgあった体重も15kg減っていました。血液検査をしたら、血糖値が630。先生には『私と会話できているのが不思議なくらいです』と言われました」 人工透析を受けるようになったのは、最初の診断から14年後の50歳のときだった。 「腎臓機能の度合いを示すクレアチニンの値が8を超えたら透析だと言われていたんですが、そのときの僕の数値は11.3。透析をするため腕にシャント(動脈と静脈を繋ぎ合わせた血管)を作りましたが、使えるようになるまで待っている余裕もなく、股や首にカテーテルを入れて透析を受けました」 以降、週に3回、1回5時間の透析の日々を送ってきた義太夫は、今年の8月23日、今度は心筋梗塞を起こす。 「歩いていると胸の痛みを感じてヤバいなと思っていたんですが、仕事があったので病院に行かなかったんです。透析のクリニックで血圧を測ると上が77で先生に『このまま透析したら命に関わります』と言われ緊急搬送。緊急手術は10時間におよびました」 さらに、集中治療室から一般病棟に戻った翌日、薬を飲もうとしたときに意識を失う。不整脈を起こしていた。 「目が覚めると、先生に『心臓が7秒ぐらい止まっていた』と言われました。さすがに死を覚悟しました。でもこれをネタに、全国を講演でまわれるとも思いましたね」 そう笑うが、現在は不整脈が出たら自動的に電気ショックをおこなう除細動器を常に着用する日々だ。 「透析のシャントが3カ所血栓で潰れて、いまは4カ所めなんですよ。これが潰れると人工血管などになるので、血栓を防ぐ効果があるという納豆を毎晩2パック食べています。腎臓病の方には逆効果なので要注意なんですけどね」 義太夫は、ターニングポイントをこう悔やむ。 「46歳のころ、親身になってくれた先生に『このままだと透析になるよ』と言われました。でも、それを重大なことだと認識せず、好きなものを好きな時間に食べていたんです。病院に行くたびに右肩上がりに悪くなっていく数値はすごかったな……」 糖尿病の怖さは、痛さやつらさがないことだという。 「僕も、よくなったと思って通院を中断したことがありました。自己判断ではなく、健康診断の数値の変化を注視してほしいですね」 現在、5人に1人が糖尿病、糖尿病予備軍とされている日本人。五反田内科糖尿病クリニックの伊藤静夫院長に、注意すべき6カ条を聞いた。 (1)太っている人は痩せるだけで、リスクは減少します。 (2)スポーツドリンクや炭酸飲料、果汁100%のオレンジジュースなど糖分の溶けた液体は絶対にNGです。 (3)3食の食事以外の食べ物、菓子などに手を出さないようにしましょう。 (4)食事のあとに散歩するだけでも効果は大きいです。 (5)有酸素運動を週3回以上、計150分以上おこなってカロリーを消費することで、血糖値を抑える効果があります。 (6)夕食後、3時間以上空けてから寝るようにしましょう。膵臓も休む時間が必要です。 食後に眠くなったり、20代のころより体重が5kg以上増えている人は要注意。まずは血液検査をやってみよう。 ぐれーとぎだゆう 1958年生まれ 東京都出身 1982年にたけし軍団に入団、お笑いタレント、ミュージシャンとして活躍中。2015年にボーイズ・バラエティー協会会員となり浅草東洋館のステージに立つ。11月21日~同館で寄席に出演予定 写真・木村哲夫
週刊FLASH 2024年11月5日号