U-23日本代表の準決勝の相手はイラクに決定 勝てばパリ五輪出場が決まる大一番/アジア杯
【アルワクラ(カタール)26日(日本時間27日)=山下幸志朗】男子のパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23(23歳以下)アジア杯で、日本の準決勝(29日=日本時間30日)の相手がイラクに決まった。準々決勝でC組1位のイラクがD組2位のベトナムに1-0で勝利した。試合を視察した日本の大岩剛監督(51)はMFアリ・ジャシム(20)を警戒。日本は勝てば8大会連続の五輪出場が決まる。 勝てばパリ五輪出場が決まる準決勝の相手がイラクに決まった。イラク-ベトナムを視察した日本の大岩監督は、背番号7のMFアリ・ジャシムを警戒した。 「7番などA代表の選手が何人が来ているので注意が必要。組織力より個のパワーやスピードに注意しないといけない」 20歳のドリブラーは1月に行われたA代表のアジア杯で、日本に2-1で勝利した試合に先発。独特のリズムのドリブルと振りが小さく鋭いシュートが武器で、ベトナム戦も0-0の後半19分にPKで決勝点を奪った。 日本は4月11日に非公開でイラクと練習試合を実施。その試合に出ていなかったジャシムは「日本はアジアで一番強いチーム。日本との対戦は決勝のようなもの」と力を込めた。 1次リーグ初戦では退場者を出すなど、不測の事態を乗り切ってきた日本。大岩監督は「いろんなことが起こるので、そういう部分はしっかりと想定しないといけない」と気を引き締めた。敗れても3位決定戦、4位でもギニアとのプレーオフと出場権を得るチャンスは残る。それでも一発回答で五輪切符をつかむ。 ★U-23イラク代表 元イラクA代表のラディ監督が率いるチームは国内組が中心ながら、海外組も5人招集されている。ベトナム戦ではパスをつなぐサッカーに徹した。しかし背番号19で188センチのFWセラムもおり、日本に対してはA代表も苦戦したロングボールを多用する可能性もある。背番号11で主将を務めるMFムンタゼルは累積警告で日本戦は出場停止となる。同じくカタールで行われた2016年リオデジャネイロ五輪予選を兼ねたU-23アジア杯でも日本は準決勝でイラクと対戦し、2-1で勝利。イラクは3位決定戦に勝ち、出場権を得た。A代表の国際サッカー連盟(FIFA)ランキングは58位(日本は18位)。