【広島好き】苦戦中のカープでポジティブな部分を探してみた
その他、大瀬良大地も自身2度目の先発となった阪神戦で7回無失点、13日に今季初先発となった森下暢仁も自責点ゼロの6回1失点と、右肘手術の影響を感じさせない投球を見せた。問題なのが、前述した4人にいまだ勝ち星が付いていないという点で、2戦ともクオリティ・スタートではないアドゥワ誠が2連勝というのは皮肉な結果と言えそうだ(16日に床田が7回2失点で初勝利)。
◆復活気配の守護神、新戦力と台頭するリリーフ陣 昨季は不振で、一時は守護神の座を外された栗林良吏が、ここまで6試合に登板して3セーブ1ホールド、防御率0.00の好成績。与四球0、奪三振率13.50で打たれた安打は1本のみと絶対的守護神として復権しつつある。
昨季は栗林に代わるクローザーも務めたセットアッパーの矢崎拓也も、ここまで5試合に登板して2ホールド、防御率0.00。今季から腕を下げた投球フォームに変えた塹江敦哉もチームトップタイの7試合に登板して防御率0.00。左キラーのワンポイント起用など、様々なシチュエーションでの登板が期待される。
新戦力として、チーム2位タイの6試合登板で2ホールド、防御率0,00をマークしているのがプロ2年目の益田武尚。奪三振率10.13と三振が取れる投球で、2年目のブレイクが期待される右腕だ。
◆不振の打撃陣を支える『新井チルドレン』 新外国人2人が早々に離脱し、深刻な得点力不足に悩む打撃陣で、リーグトップの得点圏打率.667をマークしているのが野間峻祥。プロ10年目を迎えたリードオフマンが、得点源として存在感を発揮している。今季は出場11試合全てで1番に起用されており、10日の阪神戦では初回の二塁打から37イニングぶりの得点となるホームを踏み、続く第2打席では追加点となるタイムリーを放った。
西川龍馬が抜けた打線で、今季出場13試合で全て4番を任されているのが堂林翔太。本塁打0、3打点とクリーンアップとしては物足りない数字だが、打率.304とチーム唯一の3割打者となっている。野間も堂林も、新井貴浩監督が現役時代から目をかけた選手で、監督2年目で苦しむ指揮官を救うべく奮闘している。
文:大久保泰伸
大久保泰伸