「体操のお兄さん」佐藤弘道が発症「脊髄梗塞」は前兆なく「いきなりがほとんど」…医師の見解
NHK「おかあさんといっしょ」で体操の「ひろみちおにいさん」として親しまれたタレント・佐藤弘道(55)が「脊髄梗塞(こうそく)」を発症し、活動を休止すると13日、所属事務所を通じて発表した。2日に体調を崩し、下半身まひとなり緊急入院。直筆コメントで、現在も全く歩けない状態と明かしつつ「リハビリに力を入れて復帰に向けて頑張りたい」とつづった。 * * * * 血液・腫瘍内科学などに詳しい医療ガバナンス研究所理事長で医師・上(かみ)昌広氏は、脊髄梗塞について「背中の神経を走る脊髄の血管の一部が詰まり、血液が行き届かず、神経の一部が壊死(えし)してしまう病気です」と説明した。佐藤のようにスポーツ経験があることなどが原因でかかる病気ではないという。 前兆はないことが多く、遺伝のケースも考えられる。「いきなり発症することがほとんどです。脳梗塞の一種ですが、脳梗塞よりも頻度は低い」と話した。 具体的な治療法に関しては「有効な治療法は、現時点では確立されていない」と言及。続けて「まひしている部分を、歩くなどしてリハビリを重ね、失われた機能を回復していくしかない」と述べた。 回復時期は、初期の重症度が影響するといい、発症から10日たっても全く歩けない状況である佐藤の場合は、長期にわたってリハビリ治療が必要になるようだ。上氏は「佐藤さんは年齢が若いので、リハビリの進行具合によっては早期の回復が見込める可能性もある」と予測した。
報知新聞社