撮影＝興梠真穂

観光、グルメ、BLなどタイカルチャーが盛り上がりを見せ、日本でも“タイ沼”という言葉を耳にするようになった昨今。ここ数年でオーディション番組や音楽番組の放送がスタートしたタイでは、J-POPやK-POPからの影響を受けつつも、独自の文化とスタイルを表す“T-POP（タイポップス）”アイドルグループが数多く誕生している。 【画像】タイ、日本、フィリピン、インドネシアの48グループ選抜メンバー タイ国内ではすでに空前のT-POPブームが巻き起こっているとともに、グローバル人気にも火が点きつつあり、4月5日にはZepp Shinjukuで日本初のT-POPフェス『T-POP Showcase Tokyo 2024』が開催された。 QJWebは、同フェスで来日したT-POPグループを全4回にわたり特集。本稿では、タイ、日本、フィリピン、そしてインドネシアと、全員異なる出身のメンバーたちが集うガールズグループ・Quadlipsならではの魅力を紹介する。 ＜Quadlips （クアドリップス）AKB48グループ史上初のグローバルユニット。ガールズグループのグローバル化が進むなか、SKE48の青海ひな乃（Hina／ヒナ）、JKT48のFeni（フェニ）、BNK48のFame（フェーム）、MNL48のCole（コール）といった海外進出に積極的なメンバーが集結し、バンコクを拠点に活動。2024年3月「Catch Me Kiss Me」で全世界配信デビュー。＞

このグループにいなかったら一生味わえなかった体験がある

──まずはさっそく、皆さん自身が考える“Quadlipsにしかないユニークなポイント”について教えていただきたいです。 Hina　やっぱり言語や文化、育った環境もまったく違う4人のメンバーがこのプロジェクトで出会い、ステージを作り上げるためひとつになっているところだと思います。参加している私自身もこれからどうなるか楽しみで、興味津々です。一緒にいるだけでいろんな経験ができて、育った場所が異なっていても同じ考えを持っていたり、共通のものを見つけたり、こんなにおもしろいグループは滅多にないなと思います。 Cole　Quadlipsの各メンバーは、それぞれの魅力、文化、言語、影響をグループに持ち込んでいます。私たちの持ついいバイブスとポジティブなエネルギーをまわりに広めたいと思っています！ ──出身地がそれぞれ異なるメンバーが集い、同じ時間を共有するなかで、どんな興味深い経験や発見がありましたか？ Feni　文化も違うことはもちろん、性格も4人とも本当にバラバラなんです！　ステージの上では全員「私がクイーン！」って感じなんですけれど、普段は……たとえばFameは“赤ちゃん”って感じですごくかわいい（笑）。Hinaちゃんは超フレンドリーで気さくだし、Coleは大人っぽいけどたまに妹っぽく甘えてくれる。そんな4人が集まって、いつも「ワーッ‼‼」ってクレイジーなくらい盛り上がっちゃうんです。 Hina　いつも楽しいよね。私は食文化に一番カルチャーギャップを感じて、すっごくおもしろいなと思います。日本で生まれ育った私にとって、手を使って食べ物を口へ運ぶという経験はあまり身近ではなかったんですけど、メンバーから作法を教わって一緒に食事をするうちに慣れてきて。そういう、このグループにいなかったら一生味わえなかったんじゃないかなということが多いですね。