エフケイケイ物流、鋳銭司に本社移転、倉庫新設 市と協定締結【山口】
運送業のエフケイケイ物流(木村昭徳社長)と山口市は21日、鋳銭司地域への進出に関する協定を結んだ。防府市にある本社を移転し、倉庫を新設して運送業務の中継地点を整備。トラック運転手に時間外労働の上限が規制され、輸送力不足が懸念される物流の「2024年問題」への対応を図る。 同社は1998年9月に創業。県内や広島県の自動車部品メーカーを主要取引先とし、大型トラックによる運送業を行っている。 2024年問題で需要が高まる倉庫の拡充と、山陽道山口南インターチェンジに近接し、江崎の山口営業所へのアクセス向上と経費削減が見込まれることから移転を決めた。沿岸部にある本社を内陸部に移すことで、南海トラフ地震など大規模災害発生時に津波に巻き込まれないよう防災面を強化する。 敷地面積5470平方㍍に、床面積1650平方㍍の軽量鉄骨造平屋建ての倉庫と132平方㍍の2階建ての本社機能を持つ事務所を整備。倉庫には、出荷する商品を集める作業を効率化するためのピッキング機能を設ける。需要に応じて倉庫を拡大することも検討している。 6月1日に着工し、12月25日に操業を開始する。従業員数は21人で、そのうち5人を新規で採用する。25年7月期の売り上げは6億1000万円を見込んでいる。 市役所で行われた調印式で伊藤和貴市長は「この進出は若者活躍と雇用創出のまちづくりの大きな原動力。市としても最大限支援する」と謝辞。木村社長は「地域貢献できるよう業務に励みたい」と意欲を示した。