101歳、衰えぬ創作熱 浜松の二橋さん、三ケ日で個展 木彫りの小鳥など80点
浜松市浜名区三ケ日町の101歳の芸術愛好家、二橋哲男さんの個展「創造の軌跡」が10日まで、同町の蔵酒なつめで開かれている。90歳を過ぎてから制作に挑戦した木彫りの小鳥を中心に、水彩画や立体書画、和紙のちぎり絵など、長年の創作活動の成果約80点を披露している。 40代の頃に盆栽や習字などを始め、水彩画や立体書画など活動の幅を広げた。年齢を重ねても創作意欲は衰えず、静岡県立森林公園(同区)で行われた木彫りの作品展に魅せられて93歳から木彫に取り組んでいる。現在も毎日、自宅のアトリエで7~8時間ほど創作に励んでいて「作業に夢中になり、時間がたつのを忘れてしまう」と笑う。 木彫りの小鳥は、カワセミやスズメ、ウグイス、メジロなどさまざまな種類の野鳥約60点が並ぶ。ヒノキを小刀で鳥の形に削って絵の具で色を塗り、足の細さは針金に糸を巻くことで表現している。羽を広げたり、魚をくわえたりしている躍動感のある作品が、来場者の目を引いている。 二橋さんは「創作に熱中できていることが、ぼけ防止にもつながっていると思う。できる限り続けていきたい」と意気込む。
静岡新聞社