自転車のルール厳罰化 11月からはどう変わる?自転車の飲酒運転・ながら運転の危険性は?
テレQ(TVQ九州放送)
11月1日施行される改正道路交通法は自転車利用者の「飲酒運転」と「ながら運転」の罰則が強化されます。 街の人 「(現状は)ながら運転が多くて危ない」 「携帯のながら運転の人が前を見ていなくて肩にぶつかった。本人も危ない。法改正には賛成」 ルールはどのように変わるのでしょうか?まずは飲酒運転。11月からは自転車も車と同じ罰則規定に。基準値を超えるアルコールが検出される「酒気帯び運転」の場合3年以下の懲役、または50万円以下の罰金が課されます。飲酒運転することが分かって酒を提供したり自転車を貸したりした店舗担当者などに対しても新たな罰則が規定されました。次は自転車の運転中にスマホなどで通話したり画面を注視したりするいわゆる「ながら運転」の罰則です。「ながら運転」をすると6カ月以下の懲役、または10万円以下の罰金が課されます。このほか「ながら運転」で事故を起こすなどした場合は1年以下の懲役、または30万円以下の罰金が課されます。 街の人 「(これまでは)マップを見るときや音楽を聴くときに(携帯を)見ていた。これからはながら運転をせず携帯を見ずに安全運転をしたい」 福岡県警によりますと2023年の「ながら運転」の警告は2612件。2024年は取り締まりを強化したこともあり9月までですでに2023年1年間を540件ほど上回っています。11月1日施行される改正道路交通法。自転車の飲酒運転など危険な運転に対し新たな罰則が規定されます。酒を飲むと人の視界はどのように変わるのでしょうか。向かった先はJAF福岡支部。ここで記者が装着したのは飲酒状態を疑似体験できる特殊なゴーグルです。歪んで見えたりするためわずか3メートルほどの距離でもまっすぐ歩くことができません。キャッチボールをすると。 記者 「ボールが落ちたときに距離感がつかめなくて拾えなかった」 危険を伴うため今回はゴーグルを装着したまま自転車を運転する検証は控えましたが、JAFの担当者は飲酒運転の危険性についてこう指摘します。 JAF福岡支部 田上哲朗さん 「飲酒状態での特徴でもある平衡感覚、距離感が狂ってしまうことによってボールをつかめない、落ちたボールを拾えない、こういったことは事故に直結する」 また こちらは自転車の「ながら運転」を検証したJAFの動画。飲酒運転と同様注意力が散漫になるため赤信号に気付けなくなるなどの危険がより高まると指摘します。 「(自転車は)車や物とぶつかるとけがに直結する。自転車だから、ちょっとぐらいだからが大きな事故につながることを意識してほしい」 一方、お馴染みの「赤い自転車」の運営業者も法改正に対応します。 チャリチャリ 小柴大河さん 「自転車を取り扱うサービスの特性上、重要な法改正だと思っている」 福岡市内だけで4700台のシェアサイクル事業を展開するチャリチャリ。スマホのアプリを使って利用しますが画面上で法改正の呼び掛けをしたり、これまで実施していた夜の利用時の注意点を改めて周知しています。 「22時以降のライドについては、アプリを開くと鍵を開ける前の段階で飲酒をしていないかどうかの確認画面が入る。道路交通法改正においては、より細心の注意を払って楽しく町中を回ってほしい」 福岡県警などと啓発活動を実施するなど11月1日の施行に向け官民一体で呼び掛けを続けています。 博多警察署交通第一課 矢加部忍課長 「自転車事業者のチャリチャリや飲食店と連携して道路交通法を周知していきたい。自転車利用者は歩行者感覚で運転している人が多い。自転車は道路交通法で車両。車両を運転している意識を持って運転してほしい」
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