中国の森林食品産業の発展
【東方新報】中国の森林を利用した食品生産量が年間2億トンを超え、国民一人当たり約140キロとなり、穀物と野菜に次ぐ第3位の農産物となったことが、国家林業草原局の18日の発表で明らかになった。 中国の林産食品の生産能力は拡大しており、経済林の植林には4670万ヘクタールが割り当てられ、4000万ヘクタール以上の森林が林床産業に利用されているという。 同局は「中国の食糧供給の安定性が高まり、食糧安全保障の強固な基盤が提供される」と、その意義を強調する。 林産食品には、食用油、ナツメ、松の実、そしてキノコや高麗人参などの特産品が含まれる。 中国の2800の県のうち2400以上に経済林があり、その年間生産額は合計2兆元(約43兆1196億円)を超えている。キノコ栽培などの林業経済活動は、毎年1兆元(約21兆5598億円)の収益を生み出し、何百万人もの林業農家に利益をもたらしているという。 豊富な日照量が得られる新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の果樹栽培では、140万ヘクタールの土地で、ナツメをはじめとする果実が、年間1400万トンの収穫されている。 自治区の林業草原局の話によると、同自治区では今年16か所のナツメのモデル農園が設立され、1ヘクタールあたりの平均収穫量は12トンに達し、1ヘクタールあたりの収入は4万4700元(約96万3723円)を超えている。 また吉林省(Jilin)では、高麗人参産業が活況を呈しており、7万7000ヘクタールが栽培に当てられ、年間780トン以上が収穫されている。この価値は100億元(約2156億円)近くになる。 吉林省林業草原局紹介によれば、長白山(Changbai Mountain)の高麗人参のブランド価値は非常に高く、同省では1000を超える人参関連製品が開発されている。 15~20年生のカラマツ林では、樹木の上部の枝葉が重なり合って日光を遮る「林冠(りんかん)」の形成、そしてその適度に遮られた日光量で育つ高麗人参の順調な栽培管理が、この産業の要点になるのだという。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。