時間やお金はどうしてる?年間100試合参戦する「プロ野球の応援団」驚きの生活スタイルから懐事情まで…その「知られざる実態」
球場へと観戦に行けば、外野スタンドの一角にその姿を見ない日はない。ラッパや太鼓、あるいは豪快な旗振りで、ファンの応援を牽引する「応援団」。プロ野球という日本独自の文化の一翼を担う存在と言ってもいいだろう。 【写真】世界騒然… 「何もつけずにサッカー観戦」美女の大胆ショットの数々 ただ、その実態については、あまりよく知られていないのも事実。どんな人たちがやっているのか? 毎試合の応援のために、時間とお金をどうやりくりしているのか?団員の数はどれくらい? 入会方法は? 次々と浮かぶ素朴な疑問を、現役の応援団員にぶつけてみることにした。答えてくれたのは、埼玉西武ライオンズ私設応援団の一つである「若獅子会」の荒井佑介さんだ。加入14年目、現在は同会の副会長を務めている。
高2で入団「親父には反対されました」
「高校2年生のときに『応援がカッコいい!』と思って、若獅子会のホームページから問い合わせをしたのが始まりです。僕の地元は千葉ですが、親が西武の株を持っていて所沢まで野球を見に行くことがちょくちょくあったので、ライオンズは身近な存在でした。 未成年が応援団に入るには親の許可が必要だったんですけど、最初、親父は反対してましたね。やっぱりお金がかかりますし、学生は学業優先なので。それでもなんとか説得して入会させてもらいました」 ちなみに若獅子会の現団員にも中学生がいるが、現在の規定でも、未成年者が入会する場合はさまざまな条件をクリアする必要があるという。 晴れて入会を果たした荒井さん。千葉から所沢まで可能な限り応援に駆けつけながら、球場に行けないときはトランペットの練習に励んだ。応援団といえば、やはりトランペットの演奏は欠かせない。だが、少なくとも若獅子会の場合、楽器経験のある団員はほぼゼロ。入会を決めてから練習を始めた人ばかりだそう。荒井さんはしみじみと思い返す。 「トランペットを買って、幕張の海まで行って練習をしました。夜に独りで吹いていると、ディズニーランドの花火が見えるんですよ」