岩手3区は小沢一郎氏が雪辱、支持者は勝利に安堵 自民は過激ショーや秘書給与詐取で逆風
立憲民主党の小沢一郎氏（82）は、岩手3区で自民党前職の藤原崇氏（41）との一騎打ちを制し、小選挙区で初めての敗北を喫した前回衆院選の雪辱を果たした。 午後8時2分、岩手県奥州市のJR水沢駅前にあるホテルでは、小沢氏の陣営幹部と支持者ら約50人による、全国の立候補者で最多となる19回目の当選を祝う「バンザイ」三唱が響き渡った。小沢氏本人は東京都内にいる中、支持者らの喜びの笑顔の中には一様に安堵の表情がのぞいた。なぜなら、今回は勝ち方が重要だったからだ。 前回衆院選では自民の藤原氏に小選挙区で敗れ、苦杯をなめた。今回、その藤原氏には、派閥パーティー収入不記載事件をはじめ、自民和歌山県連主催の懇親会での過激ショー問題を受けた党青年局長辞任、広瀬めぐみ元参院議員（58）＝自民党離党＝が秘書給与詐欺事件で議員辞職したことに伴う党県連会長辞任、と逆風が相次いだ。 小沢氏自身が公示翌日の16日に加え、19、20日、選挙戦最終日の26日に地元入りする異例の選挙戦を展開。小沢氏の元秘書で立民岩手県連の佐々木順一代表は「政権交代こそが最大の政治改革という訴えが、岩手県民の共感を呼んだ」と高らかに勝利を宣言した。（石田征広）
