8月の松江の花火大会 今年の有料席は千円から 前年の売れ残り受けて値下げ GW明けから一般販売
8月3、4日にある島根県松江市の湖上花火大会「松江水郷祭」について、市や松江商工会議所などで構成する主催者の同祭推進会議は、有料観覧席の価格を1千~10万円とする方針を明らかにした。昨年は最低価格が5500円だったが、価格幅を見直し、観光客だけでなく住民の利用促進を図る。 昨年の松江水郷祭の花火など 有料観覧席は2日間で約2万5千席(1日1万2500席)。昨年と同じ湖北、白潟、湖南エリアに設置し、パイプいすや階段席、カメラマン席を設けるほか、新たにVIP席、中高生席、水かぶり席などを設ける。 価格は中高生席が千円、パイプいすや階段席など一般席が2500~1万5千円、VIP席が4万~10万円。一定の範囲の中で場所取りが必要だったブロック席を廃止、全席指定席とする方針。 市の試算では、昨年の経済効果は約25億円だった。推進会議によると、事業規模は2億1100万円で、有料席などによる事業収入を1億3700万円と見込んでいたが、実際には全体の約3割が売れ残った。企業協賛金を増やすなどして補填(ほてん)している。 今年は事業規模をさらに拡大し、事業費を2億8千万円とする。有料席の売り上げを1億5800万円と見込み、企業協賛金は昨年予算比4500万円増の9500万円と想定する。 12日にあった推進会議の総会で方針が了承された。各席数などは今後協議し、ゴールデンウイーク(GW)明けから一般販売を始める。同会議は「昨年寄せられた声を反映して価格に幅を持たせ、選択肢を増やした。お金を払ってでも見たいと思える価値のある花火大会として、経済効果を高めていきたい」としている。
中国新聞社