[山口県]下関市新総合体育館、供用開始 県内最大のメインアリーナ 交流拠点に
下関市が同市向洋町の下関運動公園内に整備した新しい市総合体育館「J:COMアリーナ下関」の供用が5日から始まるのを前に4日、現地で式典が開かれた。61年間の歴史に終止符を打った市体育館への感謝も込めた開館・閉館セレモニーとして実施され、市やスポーツ団体などの関係者ら約200人が出席した。 新たな総合体育館は、同じ公園内にある1963年開館の市体育館の老朽化に伴って建設。体育館のアリーナとしては県内最大の広さを誇る約3200平方メートルのメインアリーナや多目的ホールなどがあり、バスケットボールや体操競技といったスポーツに加えて音楽イベントなど文化も含めた交流拠点として整備された。6月に閉館した市障害者スポーツセンターの機能も移行され、障害者の使用料が無料となる。 前田市長はメインアリーナであった式典で、市民に長年愛されてきた市体育館の屋根材の一部が新しい総合体育館で装飾として活用されていることに触れ「旧体育館の魂を移したことで市民に喜んでいただけるはず。行事やイベント、大会の予約がどんどん入っており、人流のエネルギーで下関を元気にしていく」とあいさつした。 市内のスポーツ団体や障害者団体の代表ら17人がステージで「スポーツライフ宣言」を行い、新たな施設への期待をそれぞれ述べた。下関出身の書道家、万美さんによる席上揮毫(きごう)やテープカットもあった。 宣言した1人で安岡中学校女子バスケットボール部の3年の生徒(14)は「大きくてきれいなアリーナ。自分も早くここでプレーできるようになりたい。観客席も多いので、たくさんの人に応援してもらえそう」と笑顔で話した。 PFI(民間資金活用による社会資本整備)方式による総合体育館で、建設費や15年間の維持管理運営費を合わせた総事業費は約102億円。9月に憩いの広場、来年4月には新しい庭球場と駐車場の供用がそれぞれ開始され、一連の整備が完了する予定だ。