「僕はアイドルじゃない」「羽生結弦という存在は重荷」”超スピード離婚”羽生結弦が語っていた本音
「本当にお騒がせして申し訳ないです。私達は何も知らない部外者なので、その点ではすごくビックリもして、困りもして……。ゆづたち本人の気持ちも考えて悲しい思いでいます。うちも娘が2人いますから、(相手の)お気持ちを考えると胸が痛いです」 仙台に住む羽生結弦(28)の祖母に、過去に取材経験のある記者が取材を申し込むと、丁寧にそう心境を明かした。 〈私は、一般の方と結婚いたしました。(中略)これからの未来を考えたとき、お相手に幸せであってほしい、制限のない幸せでいてほしいという思いから、離婚するという決断をいたしました〉 11月17日深夜、プロスケーター・羽生結弦(28)が公式SNSで離婚したことを明らかにした。8月4日の結婚発表からわずか105日間のスピード離婚に、世間の意見は賛否真っ二つに割れている。 「相手を守るための英断」との声もあれば、「愛した女性を簡単に捨ててしまうのか」と批判する意見も出ているのだ。 「羽生さんは離婚の理由のひとつとして『誹謗中傷やストーカー行為』を挙げています。相手の女性が家から一歩も出られない状況が続いた、と過酷な状況も暴露した。思い返せば、10代で国民的なスターとなった羽生さんの人生は、常に『過度の期待』と『好奇の目』に晒され続けてきました。自らの特殊な境遇に結婚相手を巻き込むのはとてもできない、と悩んだ末に導き出した結論なのでしょう」(全国紙運動部記者) ’14年のソチ五輪で金メダルを獲得した時は、東日本大震災で被災し、避難所生活を経験したメダリストとして注目された。以来、結果だけでなく感動のストーリーも期待されてきた。競技以外の「私生活」について注目されるようになったのもこの頃から。自らを取り巻く状況について、初めて不満を打ち明けたのは’16年3月のことだった。 「この年の1月に、羽生さんが高校時代の同級生と交際しているとの記事が女性週刊誌に掲載されました。世界選手権が行われる米・ボストンに到着した羽生さんは、報道を受け、空港でなじみの記者に『スケートしたいだけなんですけどね。スケートとプライベートってまったく関係ないし、僕はアイドルじゃない』と珍しく感情をあらわにしたのです」(全国紙運動部デスク) バイオリンを包むスカーフはエルメス……羽生結弦が結婚した女性の「美意識とこだわり」 それでも羽生は、表舞台ではファンへの感謝を口にし続けた。世間が抱く「羽生結弦」への幻想を壊したくない――だが当然、心労もあった。 「ふとした時に不意に涙が流れ、食事が喉を通らなくなったこともあると聞いています」(同前) プロ転向を表明した昨年7月の記者会見でも、羽生は悩みについて語っていた。前出の記者が振り返る。 「現役時代の苦労について問われ、『僕にとって、羽生結弦という存在は常に重荷です』と漏らしたのです。4回転半を跳んでの五輪3連覇という、誰も成しえなかった高みを目指し続けた現役生活の後半の彼は、鬼気迫るものがあった。今年11月4日と5日に開催されたアイスショー『RE_PRAY』では、現役時代に見せなかったコンビネーションジャンプを披露するなど、さらなる表現力を追い求める覚悟が感じられました。羽生さんの目指す理想は、もはや誰かを伴って実現できる次元のものではないのでしょう……」 再び孤高の存在へと戻った羽生。祖母は理想の表現を目指し続ける孫の今後について、率直な思いを口にした。 「当人同士が悩んで決めたんでしょうから、もう仕方ないですよね。こういうこと(編集部注・離婚)になったっていうことを素直に受け止めて、批判も受け止めながら、これからの人生に活かしてもらいたい。今はその気持ちだけです」 天才が歩もうとしている気高い道は、今後もずっと険しいに違いない。だが、伴侶を失うという痛みをも糧に、羽生はファンを魅了していくのだろう。 『FRIDAY』2023年12月8・15日号より
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