【MLB】パドレスからFAのキム・ハソン 同地区のライバル・ジャイアンツが獲得を目指す
内野複数ポジションを守り、その堅守が高い評価を受けるパドレスのキム・ハソンだが、どうやら同地区のライバルであるジャイアンツが獲得を目指しているようだ。メジャーリーグ公式サイトのマーク・ファインサンド記者によると、キムにはブリュワーズなど複数の球団が獲得に興味を示しているものの、ジャイアンツが最も熱意を示しているようだと、同公式サイトのマリア・グアルダード記者の記事とともに伝えている。 現在29歳のキムは今季パドレスで遊撃手として129試合に出場し、打率.233、11本塁打、47打点、OPS.700の数字をマーク。故障による離脱もあって打撃こそ目立った数字は残していないものの、安定した守備でチームを支えていた。また、2023年には二塁手、三塁手も含めた3ポジションをこなし、ユーティリティー枠でゴールドグラブを獲得するなど内野のディフェンス面はメジャー屈指の実力。来シーズンもチームとの相互オプションによる契約を持っていたが、キム側がこれを破棄してFAとなることを選択していた。 キムの獲得を目指すジャイアンツは、ルーキーのタイラー・フィッツジェラルドが96試合で打率.280、15本塁打、34打点、OPS.831とブレイクして遊撃手のレギュラーに定着。一方で、遊撃手の守備では72試合で11失策、守備率.958と安定感を欠いており、DRS(守備防御点)も-6と厳しい数字に。フィッツジェラルドは二塁手や外野を守れることもあり、編成本部長を務めるバスター・ポージー氏も「遊撃手を一人加えるのが理想的で、フィッツジェラルドをより柔軟に使うことができる」と語っている。 また、ジャイアンツには韓国出身で2023年のWBCでもチームメイトだった外野手イ・ジョンフが在籍しており、キムが所属するパドレスで2022、23年の2年間指揮を執っていたボブ・メルビンが監督を務めるなど縁が深い人物が存在することも獲得の後押しとなりそうだ。チームは9月にも堅守の三塁手マット・チャップマンとの契約延長を発表しており、キムが加入すれば内野の守備は盤石。2021年の地区優勝を最後に、直近3年ドジャースに後れを取っているジャイアンツだが、まずは守備から立て直しを目指す構えだ。