嫌味を言った後に「冗談です」…“ずるい攻撃”をされたとき、絶対やってはいけないこと
「既読スルーをされた」「大事な情報の連絡をしてもらえなかった」「ミスや失敗をしたとき、大きいため息をつかれた」「皮肉や嫌味なのに『冗談です』と笑って誤魔化される」といったことをされた経験がある方は多いのではないでしょうか。こうした目に見えにくくわかりづらい、遠回しな「ずるい攻撃」はきっと多くの人が、モヤモヤしたりどうしていいのかわからない気持ちになったりするかと思います。そこで今回は心理セラピストである大鶴和江氏の新刊『「ずるい攻撃」をする人たち』(青春出版社刊)から、「ずるい攻撃」をする人たちの心理について抜粋して紹介します。 ● 人間関係の違和感や不快感はどこからやってくるか? 世の中の多くの人の悩みの大半は「人間関係」です。特に、身近で親しい関係であればあるほどなぜか問題が次々と起きてしまう、そんな経験をした人は多いのではないでしょうか。 友人・家族・親戚・仕事・パートナー・子どもなど、私たちは現実的に他人と関わらずに生きていくことはまずできません。その中でも最も頭を悩ませるのが、「嫌な人とどう関わっていくか」という問題です。 実際にほとんどの人が、過去や現在の嫌な人との関わりからどうやって逃げるか、どうやってやり過ごしたらいいのか、などに非常に頭を痛めていると言っていいでしょう。 もちろん嫌な人と関わらなければ、それがいいに越したことはありません。 しかし、これが会社の上司や同僚であったり、自分の夫や妻であったり、親であったりすると、簡単には断てない関係性だからこそ、悩みも大きく深くなります。
中には、目に見えて不愉快なことをする人もいます。 例えば、攻撃的で暴力的な言葉や相手を威圧したり否定したりというモラハラやパワハラなどはわかりやすい攻撃であり、相手に対して、こちらも防御として対策を取りやすいかもしれません。 しかし、これが一見していい人、優しそうで温厚そうな態度だけど、どこかに違和感を感じる、いつもこの人と関わると疲れてしまう、モヤモヤする、何か不快感が残る……というケースはどうでしょう。ただしそれだけで、現実的には問題は何も起きていません。 結局モヤモヤを感じたまま、どうすることもできないということになります。 このような場合はもしかしたら、自分自身が何かの問題や誰かの問題に巻き込まれているかもしれません。 ● 仕組まれていた悪意と怒りの捌け口 このモヤモヤする不快な感覚や違和感は大事な心のサインです。 こんなケースがあります。 清美さん(仮名)は、建築会社に勤める会社員です。 彼女はいつも同僚の女性従業員たちの中で「ある違和感」を抱いていました。 なぜか自分が給湯室に入るとそれまで話していた人たちの会話が止まったり、挨拶もよそよそしかったり、ランチのときも自分以外の女性たちだけで仲良く出かけていきます。 清美さんは「自分はもしかしたら避けられている?」という疑いを持ち始めました。 しかし、自分が何か悪いことをした覚えもなく、なぜこのようなことになっているのかさっぱりわからないまま時が過ぎていきました。そして、ある日、営業マンから「あれ清美さん、今日は女性社員全員で飲み会だったんじゃないの?」と尋ねられたのです。 自分は誘われていなかったため、驚きました。