テイラー・スウィフト効果で33万人超が米大統領選の投票登録へ
米人気歌手テイラー・スウィフトのひと言が、米大統領選の行方を左右する可能性が出てきた。スウィフトが投票を呼びかけたInstagram投稿のリンクに33万7000人以上がアクセスし、投票登録への関心が急速に高まっている。 米連邦調達庁は、スウィフトが投稿した投票登録サイトへの専用URLに、9月11日午後2時までに33万7826人が訪れたと米NBCニュースに明かした。このURLは政府公式サイト「vote.gov」に誘導され、各州の投票登録方法や選挙プロセス、投票権に関する情報を提供している。 米国では大統領選の前に選挙管理当局での登録手続きが必要だ。しかし、その制度は州によって異なる。約3分の2の州では11月3日の投票日前、多くは10月上旬までに登録を済ませる必要がある。残りの州では投票日当日の登録も可能だが、本人が投票所に出向く必要がある。 スウィフトは9月10日(現地時間)、2億8300万人を超えるInstagramフォロワーに向け、「調査を行い、自分の選択をした」と投稿。カマラ・ハリス副大統領への支持を表明し、「彼女は私が信じる権利と大義のために戦う戦士だ」と述べた。同時に「特に初めて投票する人たちへ。投票するには登録が必要なことを忘れないで!」と呼びかけた。 スウィフトの影響力は政界でも注目されている。今年8月、トランプ前大統領が自身のSNSにスウィフトとファンの支持を装った偽画像を投稿する出来事があった。これは、スウィフトの支持獲得がいかに重要視されているかを示す一例と言えるだろう。 スウィフトは2020年の前回選挙では民主党を支持し、トランプ氏を批判していた。今回の呼びかけは、特に若年層や無党派層に大きな影響を与える可能性がある。米NBCニュースは「民主党の『ワイルドな夢』を超える投票登録増につながるかもしれない」と報じている。 著名人の政治的発言が選挙に与える影響は大きく、両陣営とも神経をとがらせている。若者の投票参加が増えれば、選挙結果を左右する可能性も十分にあるだろう。スウィフトの呼びかけが実際の投票行動にどのようにつながるか、今後の展開が注目される。