2025年末までにS&P500がさらに14%上昇する3つの理由…BMOのストラテジストが指摘(海外)
BMOのチーフ投資ストラテジスト、ブライアン・ベルスキーは、S&P500が2025年には6700に達するだろうと述べた。 これは、株式市場が循環的な強気相場の3年目に突入しているためだという。 また、力強い利益成長と低金利が株価を押し上げているとも述べた。 S&P500が2025年に下落するとは思わないほうがいい。モントリオール銀行(BMO)の資本市場部門、BMOキャピタル・マーケッツ(BMO Capital Markets)はさらなる上昇余地があると見ている。 BMOのチーフ投資ストラテジスト、ブライアン・ベルスキー(Brian Belski)は、S&P500が2025年末までに6700の水準に向かうと見ている。これは現在の水準から約14%の上昇に相当する。 この予想は3つの理由に基づいていると、ベルスキーは11月18日にCNBCで語った。 第一に、株式市場が循環的な強気相場の3年目に突入しているという点だ。1950年以降、循環的な強気相場の年は、通常、指数が6%上昇する傾向があるという。 現在の強気サイクルにおいて、株価は歴史が示すよりもはるかに大きな年間上昇率を記録しており、S&P500は2023年に24%上昇し、今年も年初来で約23%上昇している。 第二に、利益成長が過小評価されているため、株価指数は6%以上の上昇を記録する可能性があるということだ。 現在の株価は、これまでの数十年で見ても最も高い水準に達しており、高くなりすぎているのではないかと懸念されている。資産運用会社ブラックロック(BlackRock)の債券部門責任者リック・リーダー(Rick Rieder)によると、株式市場のマルチプル(企業の収益や売上に対する株価の相対的な水準)を引き下げるには、大幅な利益成長が必要だという。 これは起こりうることだとベルスキーは述べ、市場は主要な銘柄への集中からより幅広い銘柄へと移行すると予測した。ほんの一握りの大手テック銘柄がS&P500の時価総額の約3分の1を占めていることは、これまでは問題視されてきた。 「幅広い銘柄への移行による効果は確かにあるだろう」とベルスキーは述べた。そして「S&P500の他の490銘柄に関しては、利益の伸びははるかに速く拡大している」と付け加えた。 第三に、市場は緩和的な金融政策に引き続き反応するだろうということだ。 ベルスキーは、「金融政策と財政政策こそが本当に市場を動かしているものだ。金融政策の緩和については、すでにその流れが始まっており、『列車は出発した』と言える」と述べた。 アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)は9月以降、利下げを2回実施している。CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)フェドウォッチによると、投資家は12月にもう1回、0.25%の利下げが行われる可能性を65.3%と予測している。
Filip De Mott