【虎になれ】岡田監督、内野の失策に「イージー」大逆転負けの反省点は…
<DeNA11-9阪神>◇11日◇横浜 なんとまあ。あきれかえるというか、とんでもない試合になった。筒香嘉智の決勝弾にDeNAファンは大喜び。興行としてのプロ野球なのだから、その意味では非常に面白い試合だった。阪神サイドからそう書けば負け惜しみになるのだが本当にそう思う。 【写真】木浪の送球がDeNA佐野にあたる 終わってみれば阪神が13安打9得点、DeNA14安打11得点と両軍合わせて27安打、20得点の乱打戦。いかにもDeNA戦…という感じでもあった。逆転負けの敗因は何かと言えば、もちろん、直接的には岩崎優が打たれたことだろう。 岩崎はこれが今季初黒星だ。どんな好投手でも、たまには打たれる。これは責められない。そもそも先発・伊藤将司が5回途中7失点。好不調は当然、あるけれど先発投手が7失点では普通は勝てない。 6得点の3回に出た佐藤輝明の適時打がそうだったが強風の影響で飛球が安打になることも目立ち、なぜかそれがホームであるDeNAの守備時に出た。阪神打線にすれば3回までの9得点は幸運もあってのことだろう。もちろん、それも含めて野球なのだが。 そんな中、反省すべき点は4回、佐藤輝明の守備ではないかと思う。この時点で9-2だった。先頭の牧秀悟はなんということもない三ゴロを放った。しかし、これを処理した佐藤輝が一塁へ悪送球してしまう。結果的に、この走者を京田陽太の一ゴロで生還させることになった。 結局、この回はこの1点だけで終わったので4回を終えて9-3。阪神の優位は変わらなかったけれど投手まで打順が回ったことで5回は先頭打者から攻撃されることになった。これが伊藤将が5回を投げきれなかった遠因になったと言えば、そうかもしれない。 阪神は2失点の2回にも無死二塁から山本祐大の遊ゴロを遊撃・木浪聖也が三塁へ悪送球するミスがあった。走者の背中に当たったのだが、投げた木浪はもちろん、三塁手・佐藤輝の送球を待つ位置取りというか、そういう部分が影響したようにも見えた。 「あれな。イージーやもんな。イージーミスや」。指揮官・岡田彰布は内野の失策をそう振り返った。打ち合いといっても結局、1つ、1つのプレーの積み重ねだ。プロなのだから経験にかかわらず、当然、分かっているとは思うけれど、反省点だとは思う。この時点での順位どうこうより、そこが重要なのだ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)