先週の「ナスダック独歩高」が示唆する日本株相場の行方
ナスダック総合指数は5日続伸。この事実が示唆する、今週の日本株相場のシナリオとは?(写真:ブルームバーグ)
アメリカの労働省が7月8日に発表した6月雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比37万2000人増と市場予想(同26万5000人増)を大幅に上回り、平均時給は同0.3%増で市場予想と一致。失業率も同じく予想どおりの3.6%だった。 これは、市場にとってはなかなか悩ましい数字だった。雇用市場の需給がタイトな状態を表し、このところ市場で急速に広がっていた「リセッション警戒」ムードを後退させる要因となる。その一方で、今月下旬に控えるFOMC(アメリカ連邦公開市場委員会)での0.75%利上げ観測を補強するものにもなる。 株式市場もどう織り込んでいいのかわからず、同日のダウ工業株30種平均は前日比100ドル強のプラスとマイナスを行ったり来たり。結局はマイナス水準で終わったものの、その下落率が0.15%と極めて小幅だったことに、読みにくさが象徴されているようである。
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岩本 秀雄