『リメンバー・ミー』はピクサー屈指の“泣ける映画” キャッチーな名曲がつなぐ家族の絆
ピクサーで1、2を争う泣けるストーリー
『リメンバー・ミー』は、ピクサー作品のなかで1、2を争う「泣ける映画」と言っていいだろう。特に近しい人を亡くした経験のある人には、自分の家族を思って涙する人も多いのではないだろうか。物語終盤に明かされる衝撃の真実。家族の本当の想い。そして音楽がつなぐ家族の絆。特にミゲルとひいおばあちゃんのココのシーンは、涙なしには観られないだろう。 本作の監督を務めたのは、『トイ・ストーリー2』(1999年)や『モンスターズ・インク』(2001年)、『ファインディング・ニモ』(2003年)などで共同監督を務めてきたリー・アンクリッチ。彼が初めて単独で監督を務めた『トイ・ストーリー3』(2010年)は、アカデミー賞長編アニメーション賞と歌曲賞を受賞。日本でも興行収入108億円を記録し、多くの人の心に残る作品となった。彼の作品には泣けるストーリーのものが多く、特に『トイ・ストーリー3』と『リメンバー・ミー』はその代表格と言っていいだろう。観客のあたたかい涙を誘う本作のストーリーは、アンクリッチが原案から手掛けたものだ。音楽と家族を愛するミゲルの想いが、分断されつつあった2つをつなげていく。 本作の舞台となるメキシコの「死者の日」は、日本でいうところの「お盆」だ。東京を含む一部の地域では、7月盆が終わったばかり。家族に思いを馳せながら、ぜひ『リメンバー・ミー』の魅力を感じてみてほしい。
瀧川かおり