小野寺防衛相、防衛大綱見直しへ「ミサイル対処能力の総合的向上を検討」
3日の内閣改造で再び防衛相に就任した小野寺五典氏が同日夜、防衛省で就任会見を行った。安倍晋三首相からは「防衛改革の大綱」(防衛大綱)の見直しと次期「中期防衛力整備計画」(中期防)の検討について指示があったとし、「中期防の検討を進めつつ、その前提となる防衛大綱見直しについて不断の検討を行っていきたい」と述べた。
小野寺氏は、2012年12月に発足した第2次安倍内閣で防衛相を務め、今回は再登板となる。 稲田朋美元防衛相が辞任した陸上自衛隊の日報問題については、「国民の信頼回復へ全力で取り組む」とし、「隊員の意識改革を行い、再発防止策を講じるとともに、風通しの良い組織文化を醸成する」と述べた。 北朝鮮は先月28日にも大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した。小野寺氏は「大臣だった3年前より、北朝鮮の弾道ミサイル能力の向上は目を見張るものがある」と印象を語り、防衛大綱の見直しについて「我が国の弾道ミサイル防衛に何が必要かを突き詰め、弾道ミサイル対処能力の総合的な向上のための検討を進めたい」と語った。 沖縄の米軍普天間飛行場の辺野古への移設問題に関しては、「普天間の一日も早い返還のためには、辺野古が唯一の解決策というスタンスは政府として一貫していると思っている」と述べた。 《略歴》小野寺 五典(おのでら・いつのり) 東京大卒。宮城県職員、東北福祉大学助教授、松下政経塾、外務大臣政務官、外務副大臣、自民党副幹事長、防衛相。57歳。宮城6区、衆院当選6回