大量発生「カメムシ」よく見かけるのは緑色?茶色? 実は…地域によって違いあり
「今年もカメムシの大量発生のおそれがあるー」様々なニュースでこうした話題が取り上げられているなか、取材班が気になったのはカメムシの色です。 ほかの地域のニュースでは、映像に緑色のカメムシが多く写っている一方、実は山陰地方のニュースでは茶色のカメムシがほとんどなのです。なぜなのでしょうか? 【写真を見る】大量発生「カメムシ」よく見かけるのは緑色?茶色? 実は…地域によって違いあり 全国ニュースでカメムシの話題になると、登場するのは緑色のカメムシ。 しかし鳥取県・島根県で大量発生しているのは茶色のカメムシです。 一体何が違うのか…取材班が話を聞いたのは、鳥取県立博物館の鶴学芸員です。 まずはこちら、山陰の人には馴染み深い茶色のカメムシは何という種類なのでしょうか。 鳥取県立博物館 鶴智之 学芸員 「茶色のカメムシは様々な種類がありますが、山陰地方で一番多くみられるのが「クサギカメムシ」というカメムシです」 日本国内では北海道から沖縄までほぼ全土に分布している「クサギカメムシ」。 名前の由来は、クサギ(臭木)という木でよくみられるためで、ほかにも、スギやヒノキなどの針葉樹から、サクラやナシなどの広葉樹まで、様々な植物の汁を吸い、結果として様々な作物の害虫となっているといいます。 鳥取県立博物館 鶴智之 学芸員 「国外では中国など東洋区に分布しますが、近年は外来種としてアメリカやヨーロッパなどに侵入し問題になっています。寒冷な地域であるアメリカやヨーロッパに侵入できていることを考えると、ある程度低温への耐性があると思われます」 一方、全国ニュースでよく見かける、緑色のカメムシは何という種類なのでしょうか。 鳥取県立博物館 鶴智之 学芸員 「関西や山陽などで多く見られる種類で、「ツヤアオカメムシ」といいます。日本国内では本州以南の日本各地に分布、国外では中国や東南アジアに分布しています。山陰にも分布していますがそれほど多くないです。北海道に分布していないことを考えると、低温への耐性が低いのかもしれないです」