中国株式市場でシステム障害と遅延、待望の景気刺激策で買い殺到
(ブルームバーグ): 中国で待ち望まれた景気刺激策は、市場には手に負えないほど大規模だった可能性がある。
ブルームバーグ・ニュースが確認した証券会社からのメッセージによると、上海証券取引所では株価が急騰し、27日の取引開始後最初の1時間で売買高が7100億人民元(約14兆7000億円)に到達。注文処理の障害と遅延が発生した。上海証券取引所は声明で、遅延理由を調査中であることを明らかにした。
グロー・インベストメント・グループのチーフエコノミスト、ハオ・ホン氏はX旧ツイッター)への投稿で「売買高の急増により、上海証取と証券会社は一部取引が遅延していると報告している」とコメント。「取引システムが圧倒された。株式強気派の大挙して押し寄せている」と指摘した。
上海総合指数は午前10時10分(日本時間同11時10分)から約1時間、ほぼ横ばいとなった一方、深圳総合指数は同期間に4.4%上昇した。取引が再開されると、上海総合指数は急上昇した。
複数のトレーダーがブルームバーグ・ニュースに語ったところによると、午後の取引でも注文処理に一部遅れが続いている。現地時間午後1時以降、本土市場の取引高はかなり落ち着いた。
今週相次いで打ち出された景気刺激策を受けて株式市場で取引が活発化し、中国株の主要指数は年初来の下げを帳消しにした。 27日の出来高は午前の取引だけで1兆元に迫り、ここ数カ月に見られた1日分の平均売買高を上回る活況となった。
原題:China’s Market Marred by Glitches as Frenzy Grips Stocks (2)(抜粋)
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