全日本合唱コン高校部門 会津「金」 安積黎明と郡山「銀」 福島県勢、特別賞に届かず
顧問の大竹隆教諭は「喉を痛めかねない体力のいる曲。魂の訴えを感じる素晴らしい出来だった」と生徒をねぎらった。 ■追求した音楽披露「良い時間だった」 安積黎明 女声としては2大会ぶりの出場となった安積黎明は切磋琢磨(せっさたくま)してきた男子部員の思いも込め、柔らかく繊細な歌声を響かせた。 同校混声は東北支部大会で金賞を受けたものの、全国大会出場は逃した。共に大舞台に立てなかった悔しさを胸に女子21人が楽曲に磨きをかけてきた。 若くしてがんで亡くなった昭和初期の詩人左川ちかの詩を取り上げた自由曲は詩の解釈を互いに共有し世界観を深めた。音の重なりを細かく確認し、不協和音が続く難曲を歌い上げた。 男子部員12人が会場で演奏を見守った。三浦佳奈部長(3年)は「追求してきた音楽を披露できた。男子部員を含め全員にとって良い時間だった」と話した。 ■情感たっぷり「悔いはない」 郡山
郡山は生徒の自立性を重視しつつ、今年度新たに顧問に迎えた浜崎晋教諭と共につくり上げた音楽を41人が情感たっぷりに表現した。 東北支部大会の演奏で各パートのハーモニー、歌詞の背景に対する理解などへの課題を実感し、大会後約3週間は生徒のみで楽曲と向き合った。課題曲の題材となったアメリカ大陸の奴隷の歴史を学び、夕暮れをテーマとした自由曲に込められた思いや情景を何度も話し合った。 自らも合唱曲の作曲や編曲を手がける浜崎教諭からは和音を織りなす一音一音の役割を学び、より豊かな音色を追い求めた。 鈴木日菜部長(3年)は「やりきった気持ちで悔いはない。仲間にありがとうと伝えたい」と話した。 ■県勢以外の成績 ◇Aグループ▽金賞・文部科学大臣賞=清泉女学院(神奈川)▽金賞・埼玉県知事賞=豊島岡女子学園(東京)▽金賞・埼玉県教育長賞=桜花学園(愛知)▽金賞=出雲(島根)帯広三条(北海道)▽銀賞=武庫川女子大付(兵庫)高知学芸(高知)佐賀女子短大付佐賀女(佐賀)必由館(熊本)▽銅賞=恵那(岐阜)桐光学園(神奈川)出雲北陵中・高(島根)玉名高・玉名高付中(熊本)
◇Bグループ▽金賞・文部科学大臣賞=松山女(埼玉)▽金賞・埼玉県知事賞=浦和一女(埼玉)▽金賞・埼玉県教育長賞=幕張総合(千葉)▽金賞=星野(埼玉)盛岡一(岩手)▽銀賞=不来方(岩手)鹿児島(鹿児島)神戸大付中等教育学校後期課程(兵庫)岡崎(愛知)▽銅賞=大妻中野(東京)坂出(香川)岡山城東(岡山)清教学園(大阪)札幌旭丘(北海道)