【中継】自民・石破総裁「人事」の狙いは…2つのポイント
日テレNEWS NNN
自民党の石破総裁は森山幹事長、小泉選対委員長に加えて29日、新たに菅前首相を「副総裁」に起用する意向を固めました。 国会記者会館から中継です。 ──今回の人事、私たちはどう受け止めればよいのでしょうか 人事で浮かび上がる2つのキーワードがあります。 ひとつめが、「実務型」布陣も「刷新感」なし。 ふたつめが、“異例”人事固辞で「分断」も。という点です。 党役員人事では菅さん、森山さん、閣僚人事では内閣の要、官房長官には林さんが続投の方向です。 経験豊富なベテランを起用する、実務型と言えます。 また、いずれも総裁選の決選投票で石破さんを支持した議員で、ここまでは「論功行賞」型の面が強く、一方で「刷新感」はありません。 そして新しい閣僚人事の情報が入ってきています。岩屋毅さんを外相に起用する方向で調整しています。 また、新たに石破総裁は環境相に浅尾慶一郎さん、経済安保相に城内実さんを起用する方針です。 ──“異例”人事固辞で「分断」も、とはどういった事でしょうか? 今回の人事で、最注目は、決選投票で戦った高市早苗さんの処遇でした。石破総裁は党の要職・総務会長を打診したのですが、高市さんはその上のポストになる「幹事長以外はやらない」と固辞したそうです。 ある自民党幹部は「異例だ」、他の閣僚経験者は「倒閣運動をすでに始めている」などと話しています。 石破さんは逆転勝利しましたが、ギリギリの勝利でした。安定した政権運営には、やはり高市さん、そして支えた議員の協力が不可欠ですが、最初から高市さんは「協力を拒否」した形で、党内が「分断」されたと言えます。 石破さんは周辺に「人事は大変だ」と苦しい胸の内を語っているそうです。 ──このあとの注目は民意を問う総選挙ですが、衆議院の解散・総選挙のタイミングについては、石破さんは思い通りに進められそうですか? こちらも、調整に苦労しているようです。 石破総裁は、野党側と国会でしっかり議論をした上で解散をということで、11月以降の選挙を検討してきたのですが、今、党内から早くやった方がいいと、10月27日選挙にすべきと強烈に押し戻されているようです。 どう決断するか、注目です。 そしてもう1つ、選挙では裏金議員への対応をどうするか。公認しないなど、厳しい対応を求める声が多い中、どういった結論を出すのか。 新総裁への期待に応えられるかは、石破総裁の決断次第と言えそうです。