ていざなす美味しく食べて 天龍村の生産者組合が児童に授業【長野県】
長野県天龍村のていざなす生産者組合は2日、天龍小学校の1、2年生10人を対象に食育の授業を行った。講義や試食を通して、板倉貴樹組合長らが伝統野菜の魅力と命を「いただく」ことについて伝えた。 学校給食でナスやパプリカといった夏野菜を残す児童が多いことから、同校の松本ちひろ教諭が「野菜の栽培やおいしさについて話をしてもらえないか」と板倉組合長に相談したことをきっかけに実現した授業。ていざなすの生産者や天龍農林業公社も協力した。 板倉組合長は写真を交えながら、1年間をかけて種からていざなすを育てていることを紹介。熟した実から種を採取してまた種をまく「命のリレー」が村では130年以上続いている―と強調した。 試食では、地域おこし協力隊がていざなすを使った「フライド野菜」「ナスとポテトのチーズ焼き」「チーズガレット」の3品を振る舞った。ナスが苦手な子においしさを伝えようと考案したレシピは児童に好評で、1年の児童は「ナスは(食感が)軟らかくて苦手だけど、ベーコンやチーズと一緒に食べるとおいしい」とおかわりをしていた。 松本教諭は「ていざなすの魅力と命のつながりを知り、子どもたちが前向きに食べてくれたのがうれしかった」と喜び、板倉組合長は「授業をきっかけに種取りから栽培に挑戦してみてほしい」と期待した。