「ちゅ~るちゅ~るはもう歌えない!」愛猫家が吐露、いなば食品への落胆と憤りはかくも深い
猫が好きなものと言えば「ちゅ~る」。猫を飼っていない人でもその名を知っているほど、いなば食品の「CIAOちゅ~る」は、猫を惹きつけてやまない商品として知られていた。それほどまでに愛されてきた商品だからこそ、このたびのいなば食品の「ボロ屋ハラスメント」報道は衝撃的だった。愛猫家の落胆と憤りは、実は思いのほか深いのである。 【この記事の画像を見る】 ● 猫様の大好物「ちゅ~る」製造元で 入社辞退続出との衝撃報道 猫の関係者なら誰もが一度はお世話になったことがあるだろう「CIAO(チャオ)ちゅ~る」という猫のおやつがある(犬用もある)。 スティック型の袋を軽く握ってやるとペースト状の中身が先端からニュウーと出てくる。皿に全部出して猫様に「召し上がれ」と供してもいいが、人間がちゅ~るを手に持って小出しにし、先端からどんどん出てくるちゅ~るを猫が舌を一生懸命動かして舐める…というあげ方もある。 その猫様の様子はちゅ~る以外でなかなか見られるものではなく、何より猫様とコミュニケーションを取れている感じが芳しい。 そしてこのちゅ~るは、何か神秘的な、この世のものならざる成分でも入っているのかというくらい、猫様を魅了する。猫様たちの好みは千差万別であり、またその好き嫌いの程度が激しい。自分がおいしくないと思う食べ物はどれだけ空腹だろうと決して食べようとしない筋金入りな生き物であるところの猫様は、しかしちゅ~るだとかなりの確率でほぼ確実にお気に召されて、ちゅ~るへの欲に突き動かされた結果、常軌を逸した挙動を示す猫様も珍しくない。 そのちゅ~るを製造しているいなば食品が、目下大炎上している。 『週刊文春』が最初に記事にした「ボロ家ハラスメント」と呼ばれる報道がその主だった原因であり、これによれば「一般職採用新入社員19人のうち17人が入社辞退」という異例の事態となったそうである。
動揺を余儀なくされているのは、全国の猫関係者である。ちゅ~るの汎用性たるや凄まじく、日々のおやつとしてのみならず、保護猫・地域猫の警戒心を緩和するツール、食事の難しい猫の栄養補給、どこかに隠れた家猫をおびき出すエサなどに使えるものであったからだ。 筆者の家でも粉状のサプリをちゅ~るに混ぜて毎日1本供している。もはや猫様の生活になくてはならない存在である。 いなば食品の炎上とちゅ~るの品質は無関係ではあるのだが、炎上の内容がちょっとゴリッとした異物感ある感触を伴っていて、猫関係者としては看過するのが難しかった。 ● 想像以上のボロ家 新入社員にあまりにもむごい仕打ち 報じられている「ボロ家ハラスメント」とはどういうものか。要約すると、「真新しい社員寮を社宅としてあてがわれると聞かされていた新入社員たちが、実際に案内されたのは雨漏りする古い一軒家数棟で、そこで数人ずつに分かれて共同生活をするように指示された――」というのである。 こう、文章だけで説明を見ると「ふんふんなるほど。ひどいことをするものだ。それは許せないだろうな」と思われるのだが、文春がアップしている実際の部屋の様子の画像を見ると、一歩進んだ同情や憤りを感じることになろう。 画像が伝えているのは、想像を上回るボロい家であり、新生活に向けての緊張と期待を胸に新築社宅を想像していた新入社員への仕打ちとしては、あまりにもむごい。 また、入社直前に募集要項から約3万円低い給与額を提示された(22.6万円→19.645万円)とも報じられており、こういった経緯から多くの新卒が入社辞退に至ったとのことである。 報じられている内容がどこまで事実かはしかと見極める必要があるが、「ボロ家」の件については、いなば食品が「由比のシェアハウス報道について」という釈明文を公式サイトに載せている。「ご指摘の点につき、誠意をもって改修に全力を挙げております」とあり、少なくとも報道の一部を事実と認めていることは間違いなさそうである。 この釈明文の説明は少しわかりにくいのだが、諸事情によって不手際があったが、どうやら現在、新卒者はHPで紹介されているキレイな社宅に案内されていると読める。 【参考】由比のシェアハウス報道について https://www.inaba-foods.jp/topics/detail/1068