<万里一空・彦根総合23センバツ>選手紹介/5 /滋賀
◇練習と勉強、手抜きせず 田代奏仁(かなと)選手(2年) 俊足強打で攻撃の要。昨秋の県大会準々決勝の彦根東戦では延長十五回にサヨナラ二塁打を放ち、チームを勝利に導いた。 とにかくストイックだ。仲間たちは「練習量はチームで一番」と声をそろえ、北野力顧問も「10言うと12やるタイプだ」と話す。小学生の頃は父に怒られながら素振りをするのが日課で、今でも投手との対戦を想像しながら毎日バットを振り続ける。守備では右翼を守るが、三塁へ直接送球できる強肩を身に付けようとトレーニングや遠投に力を入れる。 勉強でも手を抜かない。練習後の校内塾では上級コースに属し、大学進学を目指す。 野球に勉強に常に真剣だが、実は中高生に人気の恋愛リアリティー番組が好き。仲間と無邪気に恋愛話で盛り上がる一面も。 「甲子園では自分たちの野球を貫けば勝てる」と自信満々だ。 ◇投手向きな個性派右腕 勝田新一朗選手(2年) 投手陣で最速143キロの速球をコントロール良く投げ込む右腕。先発した昨秋の県大会準決勝では7回5奪三振の好投を見せ、初優勝に貢献した。 肩に自信があり、投手を志したが中学から高校1年の夏までは捕手だった。投手になった頃は簡単にボールをはじき返されたため、体重増加に励んだ結果球の重さや回転数が上がり、球速も上がっていった。 野球を始めたきっかけは7歳の時、テレビで野球観戦中に映ったベースを見て、「マシュマロのような弾力があり、踏んでみたい」と思ったからだ。両親に何度も頼み込み、誕生日にホームベースを買ってもらった。部内でも気が向けば一人で踊り始めるなど仲間からも「個性的だ」と評される。上田修司コーチが「投手は自分の個性を主張する強さが必要だ」と話すようにどこまでも投手向きだ。