【紅白出場!milet】のメンタル美容。座右の銘は、ドラッカーの言葉!?
聴けば、一瞬にして心をわしづかみにされる人も多いだろう。芯の強さがうかがえる、エッジの効いた特徴的な歌声が「唯一無二」と絶賛されているmilet(みれい)さん。お会いしてみると、しなやかなオーラを漂わせ、インタビューではさまざまな美の哲学や、好きなことにはとことんこだわる探究心を持つ、チャーミングな女性でした。 〈画像〉透明感溢れる美しさ!「miletのインタビュー画像」
──miletさんが“美しい”と感じるのは、どんなときでしょうか。そして、どんなものに対してですか?
「音楽や絵画などの芸術に対して、よく“美しい”と思っています。ただ、作品そのものの美しさというのもありますが、さらに私は、その作者がそれまで生きてきた道や、バックグラウンドが見えると、より美しさが増すんです。作品と作者は鏡みたいなものだと思っているんですよね。 たとえば、(ヴィンセント・ファン・)ゴッホの『種をまく人』なら、彼が病床で最後に描きたかったものを知ってから見るのと、知らずに見るのとでは、見え方が変わってきます。 また、私はクラシック音楽の中でも、(ルートヴィヒ・ヴァン・)ベートーヴェンや(ニコロ・)パガニーニなど、壮絶な人生を送ってきた人が好きで。この曲が、彼らのどのような苦悩から生まれたのかなどの背景を知ることで、聴き手の想像がより掻き立てられるんですよね。
また新しい日を迎えられるように、特にネガティブな感情は捨てる。
──音楽だけではなく、絵画にも詳しいんですね。 「休日は映画館か美術館か、図書館にいます。映画も好きで、映画を観たらその監督のことや、監督と仲のいい友だちの本まで図書館で読み漁ったり、雑誌をコピーしてファイリングしたりしてして。『カイエ・デュ・シネマ』というフランスの映画評論の本は、当時の映画の流行や、他の背景も見えてきて、時代の関わり方を知るとおもしろいですよ」
──とても勉強熱心ですが、miletさんの座右の銘はなんですか?
「まさに今の話とリンクしますが、経済学者(ピーター・)ドラッカーの『昨日を捨てよ』という言葉を、私は精神的な意味に置き換えて、大切にしています。感情の断捨離じゃないけど、昨日感じたものはそのまま真空パックをする感覚で留めて、鮮度を保っておくんです。そうすればいつか曲になるかもしれないし。そうやって、特にネガティブな感情は捨てて、明日からの私は、また新しい日を迎えられるように、という意味です」