80年代のハイソカーブームを牽引した71系【1】アメリカンなエラさにヨーロピアンテイストを加えて和の味を加えた3兄弟
シリーズ:80年代のハイソカーブームを牽引した71系【1】 1986年式 トヨタ マークII HT 2000 グランデ & 1987年式 クレスタ 2000 スーパールーセント ツインカム24 【画像44枚】ホイールはマークⅡがSSRのMkⅡでフロントが8J、リアが9Jの14インチ。これも年代物なので、兄と妹、3兄妹で力を合わせ、夜な夜な磨いたそうだ。クレスタのホイールはSSRのMkⅢで、フロント・リアともに8Jの14インチを組み合わせている。フェンダーに装着されたEXCEEDのエンブレムは限定車の証しでもある 先代の60系で、コロナの豪華版といったイメージを払拭。さらにヨーロピアンテイストを押しだし、クラウンにも通じる和のテイストを満載していた、と書くと何だか分からないが、要するに当時の日本人が欲しがった「アレもコレも」を具現化したクルマが70系マークⅡだったといえる。 クラウンに乗るほどオヤジではないが、自らが属する社会的立場は決して弱くない。だからアメリカ車的「デカイ=偉い」という要素も必要だが、洗練された走りとデザインが光るヨーロッパ車的存在感も大好きだ……。 1970年代までは、どちらかといえば日本は社会全体で戦後を引きずり、アメリカという憎悪と憧憬を併せ持つ目標的存在を意識して生活してきた。だが高度経済成長とその後のオイルショックにより、見習うべき存在はアメリカばかりじゃない、ということに日本人も気づいてしまったのだ。 そして85年の先進国首脳会議によるプラザ合意。対日貿易赤字に悩むアメリカが円高ドル安へ導き、日本人は海外文化を肌で知る機会に恵まれ、一気に進んだ円高により海外ブランドが身近な存在になった。 初出:ハチマルヒーロー Vol.10 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです) ※本記事では一部年式を登場年としています
Nosweb 編集部